こんにちは ! 今回は HiFiGo JP様より提供いただきました、Kinera Celest Plutus Beast のレビューです。すでに発売から数ヶ月経ち、評判の良いイヤホンではありますが、この度レビューの機会をいただきました。個人的には Kinera Celest は PhoenixCall 以来となります。噂通りいいイヤホンなのか、聴き込みレビューしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
本サイトでレビューした、Kinera Celest のイヤホンはこちら。
おすすめポイント
製品情報
Kinera https://www.kineraaudio.com/product/celest-plutus-beast より
- 1 Bone Conduction Driver + 1BA + 1 SPD™ ( Square Planar Driver )
- Impedance: 8 ohm
- Sensitivity: 108 dB
- Frequency Response: 20Hz-20kHz
- 5N Copper Silver Plated
- Plug 3.5mm / 4.4mm Balanced
- Celest 221 Vocal Eartips
- Celest 608 Balanced Eartips
ドライバー構成は 以下の計3基です。上記 Kinera のサイトによると、それぞれ帯域ごとに割り振っているようです。
- 骨伝導ドライバー(低域)
- BA(高域)
- SPD (Square Planar Driver)(低・中・高域)
複数ドライバー積んでいる中でも骨伝導ドライバーがポイントですね。骨伝導ドライバー搭載のイヤホンは数こそ少ないですが、最近ではBQEYZ (BQEYZ Winter、BQEYZ Wind)が有名です。
ギャラリー
(Kinera Celest Plutus Beast は ブルー・ゴールド・ブルー+ゴールド の3種カラバリがありますが、今回はゴールドを提供いただきました。)
付属品はこちら。
- 本体
- ケース
- ケーブル (今回は 4.4mm バランス接続)
- イヤーピース 3サイズ 2種
- Celest 221 Vocal Eartips (黒)
- Celest 608 Balanced Eartips (赤)
- クリーニングツール付き金属プレート
前回の PhoenixCall と同様、神獣を模ったプレートが付属しているのがなかなかない特典ですね。
イヤーピースも2種類付属しているのは嬉しいです。
こちらがフェイスプレートです。なんとまあお綺麗だこと。こちらのフェイスプレートは手描きということで手が込んでいますね。
今回はゴールドでしたが、他にもブルー、ゴールド+ブルー(左右色違い)も選択できます。左右色違いも購入できるのはあまりないですがいいですね。
本体は樹脂製でコロンとしてツルツルとした質感で、肌への馴染みはいいです。PhoenixCallの形状と同じような、滑らかな曲線でノズルが長めの形状です。ノズルの先端はフィルターで塞がれています。
ケーブル接続はほぼフラットな 0.78mm 2pinです。その傍にあるのはベント穴のようです。
付属のケーブルはこちら。5N銅銀メッキケーブルで、しなやかで使いやすいです。今回は 4.4mmバランス接続ケーブルですが、3.5mmアンバランス接続ケーブルも選択できるのも嬉しいポイントですね。
レビュー
装着感
丸い形状がピタッとフィットしてくれます。装着感は良いですね。骨伝導のため、耳との設置面積が多めです。ただし、他よりも密着度は高いため長時間つけていると詰まったような疲れを感じました。あまり長時間の使用は向かないかなと思います。遮音性・音漏れは問題ないですね。
注意点として、骨伝導ドライバー搭載のためうまく密着していないと低域が出ない・感じられないといった場合があります。小さめなイヤーピースで本体を奥まで入れるのがコツですね。
音質
心地よい低音とキリッとした音像が印象的です。
骨伝導だとか、Beast という名前からはパワーのある音が想像されますが、実際聞いてみるとそこまでではないですね。たしかに低音は他よりも目立っているのですが、心地よいアタック感といったところで、ズシンとまでは来ないです。物足りないということはなく、優しさと強さのある弾むような・活きの良い低音ですね。ちょうど良く、聴いていて楽しいですね。中域やボーカルもしっかりと出ていますし、高域もクリアですね。ただし高域は中低域に比べると控えかなと思います。
全体の解像度は価格相応に十分にあり(流石にワンランク上のイヤホンと比べると足りないかなとは思いますが)ボヤけていません。音場はそこまで広くはなく、余韻も少なめな、スッキリとした印象です。
聴き込んだ後のバランスは、低音が力強いが全体的にはクリアさもある、ドッシリ・キリっとした音かなと思います。高域よりは低域がメインなので鳴らす曲も低域寄りの方が相性がいいですね。過度な重さがなくノリ良く聴きやすいイヤホンだと思います。
カスタマイズ例
付属品でも十分いい音聞かせてくれますが、装着感・フィット感を高めることと低域を強める方向でカスタマイズしてみました。
イヤーピースは radius ディープマウントイヤーピース ZONE が好みでした。ピタッとした質感と柔らかな傘でフィット感を高めてくれます。音質的には低域をより高めてくれます。
リケーブルは SoundsGood BlueFlame にしてみました。高純度無酸素銅線で迫力を高めてくれます。しなやかで使いやすいですし、見た目も綺麗ですのでおすすめなケーブルです。
さらに低域を厚く聴きたい場合はUSB DAC の EarFun UA100 がおすすめです。USB DACの中では手頃な価格で低域を迫力あるものにしてくれます。EarFun UA100 のレビューはこちら。
他イヤホンとの比較
今回は過去レビューした同じ Kinera Celest の PhoenixCall と、価格の近い qdc SUPERIOR を聴き比べてみました。それぞれのレビューはこちら。
Kinera Celest Plutus Beast | Kinera Celest PhoenixCall | qdc SUPERIOR | |
---|---|---|---|
ドライバー構成 | 1Bone Conduction Driver + 1BA + 1SPD™ ( Square Planar Driver ) | 1DD + 2BA + 2Micro Planar drivers(FPD) | ダイナミック型(10mm径シングルフルレンジ) |
インピーダンス | 8Ω | 32Ω | 16Ω |
音圧感度 | 108 dB | 103db | 100dB SPL/mW |
再生周波数帯域 | 20Hz-20kHz | 20Hz-40kHz | 10 ~ 40,000 Hz |
参考価格 (AmazonJP 2024/04/29現在) | ¥13,536 税込 | ¥19,842 税込 | ¥12,452 税込 |
ドライバー数は Plutus Beast が 3基、PhoenixCall が 5基、SUPERIOR が 1基 です。
Kinera Celest Plutus Beast は 力強い低域とクリアな高域がうまく共存しているような印象でした。低域のキレはqdc SUPERIORほどではないですが、全体のバランスとしてはこちらの方が聴きやすい印象でした。
Kinera Celest PhoenixCall は相変わらず派手な・元気なドンシャリですね。Plutus Beast と比べると高音の鋭さをより強く感じました。低域の強さは Plutus Beastと同じくらい・中域は Plutus Beast よりも控えめかなと思います。ドンシャリ傾向がより高まったらこうなるといった感じですね。
qdc SUPERIOR は全体的に余韻が少なめで、特に低域の深さとキレはこの中では一番ですね。Plutus Beast と比べるとこちらの方がより低域が前に出てくるので、他の帯域は低域より控えめに感じますね。前述の通り、Plutus Beast の方がバランスとしては整っているように感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。骨伝導ドライバーを含む3基のドライバーによるサウンドは思いの外聴きやすくバランスのいい音だと思います。骨伝導のイヤホンをまだ使ったことない人にもおすすめです。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !