こんにちは ! 今回は ピヤホン8 こと AVIOT TE-W1-PNK の購入・使用レビューです。ピヤホンといえば 凛として時雨 ピエール中野氏監修のイヤホンシリーズです。今作は 完全ワイヤレスイヤホンですが、2万円以下であらゆる機能を詰め込んだコスパの良いイヤホンになっています。 ぜひ最後までご覧ください。
なお、前作フラッグシップの ピヤホン7 や同じ1万円台の Technics AZ40M2 との比較も行います。
ピヤホン7 のレビューはこちら。
ピヤホン8 と同じく価格を抑えた高コスパの ピッドホン3 のレビューはこちら。
そのほか、ピヤホンシリーズのレビューはこちらから。
おすすめポイント
製品情報
求められる全てを高次元で実現した、次世代のハイエンドマルチスペックモデル “TE-W1” をベースにピエール中野氏が完全監修した“ピヤホン”シリーズ第8弾
AVIOT https://aviot.jp/product/te-w1-pnk/ より
- 2基のダイナミックドライバーからなる新開発ドライバー構成“コアキシャル3Dシステム
- カスタムIEMでも使用される金属製ノズル採用
- フラッグシップモデルから受け継いだ形状と優れた装着感
- 進化した”アダプティブハイブリッドノイズキャンセリング”でシーンに応じて騒音抑制のレベルを調整
- ワイヤレスでハイレゾ音源を楽しめるLDAC™対応
- 音楽や映像の臨場感を増す3Dスペーシアルオーディオ搭載
- 声優・日髙のり子氏による撮り下ろしボイスを採用したオリジナルボイスガイダンス
- 使用時の誤作動を防ぐ装着検知センサー搭載
- マルチポイント対応
- 充電もケーブルレスなワイヤレス充電機能
ドライバーは ダイナミックドライバー 2基搭載した、コアキシャル3Dシステムというものです。前作ピヤホン7で培われた技術を元に開発されました。
“求められる全てを” と謳っている通り、定番の機能は全て盛り込んでいるのがポイントです。LDAC対応・マルチポイント・装着検知・ワイヤレス充電と、2万円以下で全てを搭載しているのはなかなかありません。音質もさることながら、機能面でもコスパの良いモデルです。
ベースモデルの TE-W1 はこちら。
ギャラリー
付属品はこちら。
- イヤホン本体・充電ケース
- USB -Type C to A 充電ケーブル
- ポーチ
- カラビナ
- イヤーピース6組 ( L-short / M-short / S-short / L-tall / M-tall / S-tall )
- 他説明書等
ポーチとカラビナはベースモデルにはなく、ピヤホン8のみに付属しています。前作ピヤホン7も同様でしたが、本体をさらに保護できるので持ち運びしやすいです。
イヤーピースは 6組も付属しています。背が低いものと高いものがあり、これだけあればぴったりフィットするものが見つかると思います。ピヤホン7に付属していたフォームタイプのものは付属していません。
開けるのこのように入っています。ケースも本体もブラックとゴールドでクールなデザインです。
本体にはLEDインジケーターがあり、充電中や起動時に光りますが、接続後使用中は光りません。
本体はサラッとした手触りです。本体には PNK と AVIOT のロゴがあります。4本のラインがあるあたりにタッチセンサーがあり、アプリで設定した操作を行うことができます。
裏から見ても、ブラックとゴールドでクールです。
本体にある出っ張りがダックテールと言っているもので、これがあることで耳にスッとピタッとフィットしてくれます。
ノズルは金属製でフィルターが埋め込まれています。
ケースもまた同様に、ブラックにゴールドのラインが映えます。
ケース背面には充電用 USB-C ポート と 操作用のボタンがあります。ボタンでは以下の操作が行えます。
- 2回押しでペアリングモード
- 10秒長押して初期化
ピヤホン8とピヤホン7を並べてみるとこのような感じです。本体のサイズ感は若干ピヤホン8の方が小さいかなくらいですね。ピヤホン8はメカメカしく、ピヤホン7の方が少しシンプル寄りです。
ノズルはピヤホン8の方が少し細いですね。(というよりはピヤホン7が太かった..)
レビュー
使用感
アプリ
アプリでは上記画像のように各種設定をカスタマイズしたりFWアップデートをすることが可能です。
イコライザーは10バンドと、他社と比べてもかなり細かく設定できます。
3D スペーシアル オーディオ はヘッドトラッキングに対応したものではなく、聞いている音源をそのまま3D化してくれるものです。後の音質レビューで使った感想を書いています。
ボイスガイダンスは 声優・日髙のり子氏 の撮り下ろしボイスです。これがまた面白く、いろんな表情のの日髙のり子さんボイスが両耳で鳴ります。贅沢なボイスガイダンスです。
アプリの動作は他社のアプリに比べると惜しいところです。(環境もあるかもしれませんが)どうもアプリから接続ができるまで時間がかかる、バックグラウンドに行くとアプリの画面が戻ってしまうのが気になる点でした。(これはイヤホンではなくアプリの問題でもありますが)できれば改善してほしいところです。一度接続できてしまえば問題なく各種カスタマイズが行えます。
ノイズキャンセリング・外音取り込み
ノイズキャンセリングはこの価格としては十分に思いました。もちろん、ワンランク上の価格帯(WF-1000XM5, Technics EAH-AZ80)と比べると劣りますが(気持ち1点下がるくらいの差です)、外で音楽を楽しむには十分です。
外音取り込みもこの価格では十分と思います。こちらもワンランク上のイヤホンほどではなく、イヤホン自体の遮音性が高いので外音取り込みモードにしても人と会話するのは厳しいかなと思いました。車の音等、外の音を一応聞くくらいには十分です。
マルチポイント
マルチポイントも問題なく動作しました。再生は2台目を再生開始すればそのまま2台目に切り替わるタイプで使いやすいです。(イヤホンによっては先に1台目を止める必要があります。) 2台接続時でもそのままLDACが使えるのも良いですね。2台接続時も特に問題なく再生できました。
装着感
やはりピヤホンというだけあって非常にいい装着感です。カスタムIEMのようなピタッとした装着感です。一度つければ耳と一体化したようにはまってくれます。昨今の完全ワイヤレスイヤホンの中では大きめで耳から少し出っ張ります。遮音性も非常に高く、ノイズキャンセリングなくとも十分音楽に没入できます。音漏れも問題ありません。
音質
解像度が高く、輪郭がはっきりとした音、広い空間、しっかり・どっしりとした低域、クリアな中高域というのが印象です。
これまでのピヤホンシリーズ同様、解像度は高く、モヤっとしたりボヤけたりせず、しっかりと鳴らしてくれます。特に中高域の解像度が高く、クリアで伸びやかなボーカル・楽器音が鳴ります。
帯域のバランスとしてはイコライザー BYPASS (デフォルトの設定)だと低域がどっしりと強めな印象です。ドラム・ベースの音が強くしっかりと前に出ており、かつ広がりもあるので迫力がありますね。一方ボーカルや中高域は低域よりは控えめですが、クリアで伸びやかです。厚く広い低域に包まれながらもそのなかでくっきりとした中高域が活き活きと鳴るようです。(もちろんこれらのバランスはアプリのイコライザーで変更可能です。)
全体的な空間も特に横に広く、余韻もしっかりと鳴るため、完全ワイヤレスイヤホンながらも広大な空間に包まれているような感覚になれます。ライブ音源を聴くのが特に楽しいですね。
3D スペーシアル オーディオ をONにするとこの空間の広さ・余韻がさらに強化され、さらに広い空間に包まれます。音源が頭の中心から少し前・上に移動したようで、降り注ぐ音に包まれるような感覚になります。昨今こういった 3D オーディオ機能は他のイヤホンにもありますが、ピヤホン8のものは無理やり音を分離するとか広げるといったことはなく、自然に広げるようなものですね。個人的には3Dオーディオ機能はあまり好きではなかったのですが、これなら元の音源のバランス・良さを活かしてくれるので好みです。
カスタマイズ例
付属のイヤーピースですが、6つも付属しているためこれもで十分です。が、他にイヤーピースを試した中では audio-technica AT-ER500 が好みでした。本サイトはピヤホンシリーズには AT-ER500 を毎度おすすめしているのですが、やはりピヤホン8にもぴったりハマりました。耳へのフィット感が向上し、より密着してくれます。音質的には低域が引き締まりテンポよく聴けます。低音をよく聴きたい場合におすすめのイヤーピースです。
EAH-AZ40M2、ピヤホン7との比較
今回は同じ1万円台の Technics EAH-AZ40M2、前作 ピヤホン7 と聴き比べました。
ピヤホン7 のレビューはこちら。
Technics EAH-AZ40M2 はこちら。
AVIOT TE-W1-PNK ピヤホン8 | Technics EAH-AZ40M2 | AVIOT TE-ZX1-PNK ピヤホン7 | |
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ドライバー構成 | コアキシャル3Dシステム、コアキシャルデュアルダイナミックドライバーシステム (10mmDD+6mmDD) | ダイナミックドライバー6mm | トライブリッド5ドライバー(10mmダイナミック+平面磁気駆動型+BA×3) |
連続再生時間 | 本体のみ:約16時間 ケース充電込み:約50時間 | イヤホン: 約 5.5 時間(ノイズキャンセリング ON、AAC) 約 5.0 時間(ノイズキャンセリング ON、SBC) 約 3.5 時間(ノイズキャンセリング ON、LDAC) 再生時間(イヤホン本体+充電ケース含む)※1: 約 18 時間(ノイズキャンセリング ON、AAC) 約 12 時間(ノイズキャンセリング ON、LDAC) 約 17 時間(ノイズキャンセリング ON、SBC) | イヤホン単体:約8時間 チャージングケース併用時:約20時間 ※使用環境により変動する可能性があります |
充電時間 | 本体:約1.5時間 ケース:約1.5時間 急速充電:10分充電で最大60分再生 | イヤホン:約 2.0 時間 充電ケース:約 2.5時間※3 イヤホン+充電ケース(同時充電) :約 3.0時間※3 | イヤホン本体充電時間:約1.5時間 チャージングケース充電時間:約1.5時間 ※約10分の充電で最大60分再生可能な急速充電対応 |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC | AAC,SBC,LDAC | AAC,SBC,LDAC |
Bluetoothバージョン | 5.3 | 5.3 | 5.3 |
ノイズキャンセリング・外音取り込み | 対応 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 (2台) | 対応 (3台) | 対応 (2台) |
ワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
装着検出 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
3D オーディオ | 3D スペーシアルオーディオあり | 非対応 | 非対応 |
参考価格 (eイヤホン 2024/05/18現在) | ¥19,800 税込 (TE-W1 は ¥15,950 税込) | ¥14,850 税込 | ¥49,500 税込 |
本体のサイズ感としては EAH-AZ40M2 がコンパクトで ピヤホン7/8 が大きめです。フィット感はどれも良く優秀ですが、ピヤホン7/8の方がよりいいです。
こうしてみると ピヤホン8 は機能モリモリですね。ワイヤレス充電と装着検出はイヤホンによって対応していたりしていなかったりするのですが、ピヤホン8はどちらも対応しています。連続再生時間もピヤホン8が長いです。
聴き比べた印象ですが、最も解像度が高く情報量が多いのはやはりピヤホン7です。ドライバーの数からして違うこともあり、圧倒的ですね。次点でピヤホン7が解像度、細かな音の再現性は高かったです。EAH-AZ40M2 も解像度は高い方で、価格を考えると素晴らしいのですが、ピヤホン7より少し弱いかなと思いました。
どれもデフォルト設定で聞いた印象ですが、音のバランスとしては ピヤホン7 と EAH-AZ40M2 が似ており、低音が強めの迫力のあるサウンドでした。ですが、ピヤホン8 の方が低域の押しと中高域のクリアさがより強いです。ピヤホン8はサウンドのカロリーは高めとも言えますね。
まとめ
音質面もさることながら、機能面でも削ぎ落としのない恐ろしくコスパに優れたイヤホンと言えます。ピヤホン7とか、最近のイヤホンはは高すぎるという方、ぜひ一度試していただきたいです。満足度は高いはずです。
それではまた次の記事で !