Maestraudio MA910SR サクッと見れる聴き込みレビュー 上質な空間を鳴らす国産イヤホン

4.5
Maestraudio MA910SR イヤホン・ヘッドホン

こんにちは ! 今回は Maestraudio MA910SR のレビューになります。このイヤホンはアキハバラe市場 2024年福袋(現在は終了しています。)を購入した時に入っていたものです。突然の出会いでしたがいいイヤホンです。ぜひ最後までご覧ください。

本サイトでレビューしている、他の Maestraudio 製品はこちらです。

ゆーき

社会人ソフトエンジニア&オーオタ。オーディオ沼に浸かり始めて数年。解像度の高いイヤホンが特に好み。聴く音楽はJ-POP・ロックが多め。9mm Parabellum Bullet・King Gnu・宇多田ヒカル・福山雅治等々。

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おすすめポイント

おすすめポイントまとめ
Maestraudio MA910SR

Maestraudio MA910SR

  • フィット感良好で軽い
  • 広大な空間で、トゲがなく滑らかナチュラルで心地よい音が楽しめる
  • リケーブル可能 (Pentaconn earコネクター)

製品情報

独自のセラミックオーディオテクノロジーを搭載したブランド第3弾製品
Pentaconn earコネクターリケーブル対応とアルミ製フェイスプレート採用
小型軽量かつ広いサウンドステージの実現
新発想から生まれたパッシブ型セラミックコートツイーター「RST」
高品質で提供する国内組み上げ

  • ドライバー : ハイブリッド型 10mm径グラフェンコートダイナミックドライバー×1
    9mm径RST(Reactive Sympathetic Tweeter)×1
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:100dB
  • 周波数特性:20Hz~40KHz
株式会社アユート https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4622.php より

Maestraudio の MA910 シリーズの第3弾です。他と異なるのは Pentaconn earコネクター のリケーブルに対応したのが大きいですね。お好みのケーブルに付け替えたりバランス接続にも対応できます。
ハイブリッドドライバー構成ですが、一つは Reactive Sympathetic Tweeter と呼ばれるものです。赤銅を機材とし、さらに表面に特殊なセラミックコーティングを施しているとのこと。広い指向性が特徴です。
ちなみに、MA910シリーズは似た名前でもそれぞれ違いがあるので注意が必要です。
特に、のちに発売されたMA910SR(アイドルマスター シンデレラガールズ U149」Edition)は同じくリケーブル可能なのですが、こちらは MMCX コネクター です。

MA910SMA910BMA910SRMA910SR(アイドルマスター シンデレラガールズ U149」Edition)
製品情報URL
(株式会社アユート)
https://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4092.phphttps://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4563.phphttps://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4622.phphttps://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_4756.php
付属ケーブル端子3.5mm シングルエンドジャック4.4mm バランスジャック3.5mm シングルエンドジャック3.5mm シングルエンドジャック
リケーブル不可不可
(Pentaconn ear コネクター)

(MMCX コネクター)

ギャラリー

Maestraudio MA910SR 付属品
Maestraudio MA910SR 付属品

(MA910SR は グレイシアブルー と マエストロブルーの2色ありますが、こちらは グレイシアブルーです。)
付属品はこちら。

  • 本体
  • ケーブル (Pentaconn ear コネクター 3.5mmジャック)(シルバーコートOFC&OFCハイブリッドケーブル)
  • キャリングポーチ
  • 本革コードリール
  • iSep01イヤーピース(S/MS/M/L)

ポーチに加えてコードリールも付いているのはありがたいですね。どちらもいい質感です。
イヤーピースは4サイズです。こちらは単体でも販売されている、intime standard ear tips-01です。

Maestraudio MA910SR
Maestraudio MA910SR フェイスプレート

本体はこちら。フェイスプレートはアルミ製でご覧の通り綺麗な可愛らしいハート型です。耳につけるとそこまでハートだと目立たないです。(ので可愛いという感じでもなく着けやすいです。)アルミ製にすることで筐体内部を伝わる音の情報量が格段に増える効果もあります。

Maestraudio MA910SR 本体
Maestraudio MA910SR 本体

本体は樹脂製ですが透明度が高くこちらも綺麗です。白い円盤が先述したRSTで、その下にダイナミックドライバーがあります。
ノズルは先端にフィルターが付いているのでゴミが奥に入りません。

Maestraudio MA910SR コネクター
Maestraudio MA910SR コネクター

コネクターは先述したように Pentaconn ear コネクターです。こちらは MMCXコネクターに比べて接点抵抗が1/10以下であり、プレイヤーなど上流の変化も楽しめるとのこと。

Maestraudio MA910SR 付属ケーブル
Maestraudio MA910SR 付属ケーブル

付属のケーブルは 3.5mmジャックの滑らかでシンプルな質感です。取り回しはよく使いやすいです。わかりにくいですが黒ぽちが付いている方が R側 です。素材はシルバーコートOFC(無酸素銅)&OFC のハイブリッド構成です。

レビュー

装着感

ハートの形をしているのですが不思議と装着感は良好です。ピヤホン7やqdc SUPERIORなどと同じように、本体には耳にフィットするよう突起があり、しっかりとフィットしてくれます。むしろ、ハートの窪みが耳珠に合うため、合理的な形状なのかもしれません。遮音性も高いです。
音漏れもそこまでしないですね。フェイスプレートがアルミ製なので振動も抑えられています。
本体重くはなく、長時間つけていても疲れとかは感じにくいですね。

音質

広く、嫌なトゲが全くない、滑らかでナチュラルな音というのが第一印象です。音粒が立っていて解像度は高いですが、音の輪郭は滑らかで耳触りがいいです。ウォームで繊細な音ですね。丁寧な調整がされているなと感じられました。
各帯域のバランスは若干高域よりかなといったところです。低域は多くはないものの、足りないことはなく十分に出ています。中域・高域が少し前に感じられます。ボーカルも近いですね。高域は伸びやかですが先述したように嫌な刺さりなく、滑らかで気持ちがいいです。
音場、特に横の広がりが大きいのも他イヤホンにはない、MA910SRの特徴です。3.5mmシングルエンドで聴いていても左右への広がりが大きく、広大な空間で聴いているようです。
丁寧で上品であり、雑味がないというのがMA910SRを聴いて感じた印象です。

カスタマイズ例

MA910SRはリケーブル可能ですので イヤーピースとケーブルを変えることができます。
イヤーピースは AZLA SednaEarfit ORIGIN が好みでした。医療用メディカルシリコンを採用し、低刺激でしっとりとした質感で抜群のフィット感です。音の直進性を高めイヤホン本来の持ち味を活かしてくれます。


リケーブルは MA910SR と同じ Maestraudio の MAW BOOTES です。こちらは Maestraudio のリケーブルシリーズ MAW(Maestraudio Amazing Wire)の第一弾として発売され、まさに MA910SR にピッタリのケーブルです。バランス接続の分離感はもちろん、解像度が高まり、より聴きやすくなります。

Maestraudio MA910SR + MAW BOOTES + AZLA SednaEarfit ORIGIN
Maestraudio MA910SR + MAW BOOTES + AZLA SednaEarfit ORIGIN

他イヤホンとの比較

今回は価格が近い、水月雨 Aria2、Starfiled2 と聴き比べました。それぞれのレビューはこちら。

Maestraudio MA910SR水月雨 Aria2水月雨 Starfiled2
ドライバー構成【ハイブリッド型】
・10mm径グラフェンコートダイナミックドライバー×1
・9mm径RST(Reactive Sympathetic Tweeter)×1
特許構造ダイナミック
TiNセラミックドーム 複合振動板
10mm 超低歪みダイナミック型
インピーダンス16Ω33Ω±15%(@1kHz)15Ω±15%(@1kHz)
音圧感度100dB122dB/Vrms(@1kHz)122dB/Vrms(@1kHz)
再生周波数帯域20Hz ~ 40KHz16Hz-22,000Hz (IEC61094,Free Field)12Hz-24,000Hz
コネクターPentaconn ear0.78mm – 2Pin0.78mm – 2Pin
参考価格 (eイヤホン 2024/03/16現在)¥17,820 税込¥15,030 税込¥19,170 税込

ドライバー構成は基本ダイナミック型ですが MA910SR はRST付きのハイブリッドです。
インピーダンスは MA910SR と Starfield2 が同じくらい低いですね。
再生周波数帯域は MA910SR が 最低で20Hzと他よりもわずかに高いです。
音の印象は以下の通りです。

  • Maestraudio MA910SR : まず鳴らしやすいです。(その分ノイズも拾いやすいです。)余韻たっぷりで滑らか。空間は大きい。ボーカル近い。バランスいいが、低域は Aria2 と Starfield2 の間くらい。
  • 水月雨 Aria2 : バランスは上も下も出ているが、この中では低域が強め。ボーカルも含めて均等な印象。全体的に滑らかだがこちらはどっしりとした印象。
  • 水月雨 Starfiled2 : ボーカル近い(特に女性ボーカル)。この中では低域が控えめで高域強め。音の輪郭がくっきりしており、すっきりとした印象。

他と聞き比べるとMA910SRは滑らかさと余韻の多さ、空間の大きさが際立ちます。解像度という意味ではStarfield2に、低域の沈み込みでは Aria2 に軍配が上がりますね。完成度・質という意味ではそれぞれキャラクター・個性・方向性が異なり、どれが一番いいかというよりは好みで一番いいと思うものが決まると思います。

まとめ

国産の上質なイヤホン、というのが改めて聴いてきた印象です。触った質感も音の質感も丁寧な作りがされていると思いました。リケーブルに悩むところでしたが、MAW BOOTES の登場によってまずはオススメできるケーブルができたのも大きなポイントです。海外メーカーのイヤホンの勢いは凄まじいですが、改めて国産の MA910SR をぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !

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