Noble Audio Knight は1DD+1BA+1ピエゾのトライブリッドドライバー構成を採用した、Noble Audioのエントリーモデルイヤホンです。ブランドの血統を守る “騎士” として誠実に音楽を奏で、深い紫と青の妖艶なフェイスプレートと、低域の深みとコクを活かしたワインのような芳醇なサウンドが特徴的です。
本記事では2026年2月11日に購入し、累計20時間以上試聴した筆者が、内容物・外観・装着感・音質のレビュー、final A5000・TAGO STUDIO T3-02との比較、おすすめのイヤーピース・リケーブルについて記載しています。
今回比較しているイヤホンはこちらです。
Noble Audio Knight まとめ

- QNoble Audio Knight はどんなイヤホン?
- A
- 深い紫と青の妖艶なフェイスプレート
- トライブリッド構成(1DD+1BA+1ピエゾ)が生み出す芳醇なサウンド
- 広く深みのある低域と、タイトでリアルなボーカル、煌びやかな高域
- 滑らかで艶やかな音の流れ、聴き疲れしにくい
- リケーブル対応(2Pin)、豊富なイヤーピース付属
- 向いている人
- 深く広い低音を楽しみたい方
- ボーカルを丁寧に味わいたい方
- ポップス、ジャズ、オーケストラなど滑らかな音の流れが活きるジャンルを聴く方
- 向いていない人
- スピーディでキレのある分離感を重視する方
- コンパクトで軽い装着感を求める方
- ロックやメタルなど高速な曲をメインで聴く方
Noble Audio Knight 製品情報
【Story of the Knight】 トライブリッド3ドライバー構成 騎士の如くブランドの血統を守り、奏でる音楽に対して誠実なエントリーIEM
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ドライバー構成 | ハイブリッド型(トライブリッド) ・10mmダイナミックドライバー×1(デュアルマグネット搭載・コンポジット振動版) ・Sonion BAドライバー×1 ・ピエゾドライバー×1 |
| インピーダンス | 26Ω |
| 音圧感度 | 104dB |
| 再生周波数帯域 | 20Hz – 20KHz |
| 筐体 | アルミニウムシェル |
| ケーブル接続 | 2PIN |
| 付属ケーブル | 独自カスタムメイド8芯銀メッキOFCケーブル |
| 重量 | 片側7g (こちらで計測) |
| 参考価格 | ¥34,650 税込(e☆イヤホン)(変動することがあります) |
Noble Audio Knight は、ブランド名が示す “騎士” のように誠実に音楽を奏でるエントリーモデルという位置づけのイヤホンです。ダイナミックドライバー、バランスドアーマチュア、そしてピエゾドライバーという3種のドライバーを組み合わせたトライブリッド構成が特徴的で、それぞれの長所を活かした芳醇なサウンドを実現しています。Noble Audio としては初のエントリー有線イヤホンということで、Noble Audio入門にもおすすめです。
ギャラリー
内容物

内容物はこちらです。
- 本体
- 独自カスタムメイド8芯銀メッキOFCケーブル
- シングルフランジシリコンイヤーピース:3ペア(S / M / L)
- ダブルフランジシリコンイヤーピース:3ペア(S / M / L)
- フォームイヤーピース:3ペア(S / M / L)
- クリーニングツール
- ポーチ
イヤーピースが3種類9ペアも付属しており、非常に充実しています。シングルフランジ、ダブルフランジ、フォームと異なるタイプが揃っているので、好みや耳の形状に合わせて選択できます。
付属イヤーピース

イヤーピースは専用のケース(おそらく3Dプリンター製)にまとめて入っています。
付属のイヤーピースは3種類が用意されています。それぞれS・M・Lの3サイズです。
シングルフランジシリコンイヤーピースは標準的なタイプです。軸は硬めでサラサラとしています。
ダブルフランジシリコンイヤーピースは、二段構造になっており、より深い装着と高い遮音性が得られます。他でよく見るダブルフランジとは違い、穴が大きめです。
フォームイヤーピースは低反発素材で、耳の形状に合わせて柔軟にフィットし、快適性と遮音性を両立しています。細かいですがこのフォームタイプは硬い軸がないのですんなり耳にフィットしてくれます。
シングルフランジ、ダブルフランジ、フォームと異なるタイプが揃っているので、好みや耳の形状、使用シーンに合わせて選択できるのは非常に嬉しいポイントです。
付属ケーブル

ケーブルは独自カスタムメイドの8芯銀メッキOFCケーブルです。しっかりとした作りで、適度な太さ、柔軟性があり取り回しも良好です。3.5mmではなく、4.4mmバランス接続です。
本体

こちらが本体です。深い紫と青が混ざり合った妖艶なフェイスプレートは、見る角度によって表情を変え、見ているだけで引き込まれるような美しさがあります。

アルミニウムシェルは高級感があり、しっかりとした作りです。表面はサラサラとした質感で、指紋も目立ちにくいのもいいですね。
ノズルが長いのが特徴的です。ここは合うかどうかは人によりけりですね。

本体サイズはなかなかに大きめです。片側7gありますが、持った感じと耳につける感じは重さは感じませんでした。浅い窪みのある2Pin接続でリケーブルにも対応しています。
装着時

実際に装着すると、本体の大きさもあり存在感は大きめです。横への飛び出しもあります。紫のフェイスプレートは装着時のアクセントになり、個性的な印象を与えてくれます。
レビュー
装着感 : サイズ大きめで圧迫感あり、イヤーピース選びが重要
本体サイズが大きいこともあり、耳への圧迫感はそれなりに感じます。イヤーピースの支えがないと安定性に不安があるため、自分の耳にフィットするイヤーピースを選ぶことが重要です。
しかし、適切なサイズのイヤーピース、特に大きめのものを選べば、しっかりと安定して装着でき、遮音性も高まります。
ただし、本体が大きめなので耳への圧迫感はどうしても感じます。筆者は耳が比較的大きめですが、それでも圧迫感を感じるため、耳が小さめな方は購入前に一度試着されることをおすすめします。コンパクトなイヤホンが好みの方には、サイズ感がネックになる可能性がありますね。
音質 : 芳醇なワインのような滑らかで深みのあるサウンド
試聴環境: SONY NW-WM1AM2 で再生。iri、宇多田ヒカル、米津玄師、King Gnu、9mm Parabellum Bullet、ペルソナシリーズサントラなどのポップス・ロックを中心に試聴しました。
音質イメージグラフ
こちらが個人的音質イメージグラフです。
比較対象製品
周波数特性
音質評価
凡例
広く深い低域とキレのある中・高域のバランスが絶妙
Noble Audio Knight の特徴は、広く深みのある低域です。全体を支えるように下から包み込まれるような豊かな低音が特徴的で、ある程度タイトで弾力もあるため、もたつく感じはありません。深みとコクがありつつも適度なキレがあり、ベースラインやキックドラムの存在感がしっかりと感じられます。
この充実した低域に対し、中域はタイトでクリア、高域は煌びやかながら刺さらない絶妙なチューニングです。低域の豊かさが中・高域を埋もれさせることなく、それぞれの帯域がキレよく鳴り、全体としていい塩梅になっています。低音好きな方にも満足できる量感を持ちながら、他の帯域を邪魔しない絶妙な塩梅が Knight のいいところですね。
やや近めでリアルなボーカル、低音ボイスが映える
ボーカルはやや近めの位置で、タイトでリアルに再現されます。また、低域の深みも相まって、低めの音域が特に映える印象です。男性ボーカルや低音ボイスの女性ボーカルとの相性が抜群で、声の太さや深みをしっかりと感じられます。個人的には iri のボーカルにぴったりでした。
煌びやかながら刺さらない高域
高域は上への伸びが十分にあり、煌びやかさも感じられます。しかし、刺々しさは全くなく、聴き疲れしにくい丁寧な鳴り方をしています。
シンバルやハイハットの音も明瞭に聴き取れますが、耳に刺さることなく自然に響きます。高域の伸びはそこそこといった印象ですが、全体のバランスを考えると過不足なく、ちょうど良いレベルに感じます。
ワインのような芳醇さと騎士のような誠実さを感じる音作り
音の輪郭はやや丸めで、滑らかで艶やかな質感が特徴です。音から音への繋がりも非常に滑らかで、丁寧で聴きやすい印象を受けます。ワインのような芳醇さを感じさせる味わい深いサウンドです。
解像度は十分に高く、細かい音もしっかりと聴き取れますが、分離感はそこそこといったところです。音が密度高く鳴るため、スピーディさよりも自然な音の流れが印象的です。デジタルチックな硬さはなく、アナログ的な丁寧な温かみも感じました。
やや広めの音場、左右の広がりが心地良い
音場の広さはやや広めで、定位感も十分良好です。特に左右の広がりが感じやすく、楽器の配置が明確に把握できます。上下の広がりはそこまでないかなと思いましたが、横方向の広がりは十分です。
ライブ音源やオーケストラなど、ローの広がりが活きるジャンルでは、音場の広さがより感じられ、楽曲に没入しやすい印象を受けました。
合うジャンル : ポップス、ジャズ、オーケストラで真価を発揮
Noble Audio Knight が最も真価を発揮するのは、ポップス、ジャズ、オーケストラなど、深めの低音と滑らかな音の流れが活きるジャンルです。特にボーカルが映える曲や、音数がそこまで多くない曲などは特に相性が良い印象です。 映画音楽やサントラなどでも、じっくりと聴き込みたい楽曲に最適です。
一方で、スピード感のあるロックやメタルなどは、わずかにごちゃつきを感じ、やや物足りない印象を受けました。音数が多いアニソン、打ち込み系も、ややごちゃつきやすい傾向があります。分離感を重視する方には、別のイヤホンの方が合うかもしれません。
まとめ : 騎士のような誠実さとワインのような芳醇を兼ね備えたサウンド
- 広く深い低域が全体を包み込む温かみのあるサウンド
- やや近めでリアルなボーカル、特に低音ボイスが魅力的
- 煌びやかながら刺さらない、聴き疲れしにくい高域
- 滑らかで艶やかな音の流れ、ワインのような芳醇な味わい深さ
- 騎士のように誠実で丁寧な音作り
- ポップス、ジャズ、オーケストラとの相性が抜群
騎士のように誠実に、そしてワインのように芳醇に音楽を奏でてくれるイヤホンに思いました。スピード感や分離感を求める方には向きませんが、じっくりと音楽に浸りたい方、深い低音と滑らかな音の流れを楽しみたい方には非常におすすめです。
Noble Audio Knight / final A5000 / TAGO STUDIO T3-02 との比較
今回は同価格帯のこれらのイヤホンとの比較です。

| Noble Audio Knight | final A5000 | TAGO STUDIO T3-02 | |
|---|---|---|---|
| ドライバー構成 | ハイブリッド型(トライブリッド) 1DD+1BA+1ピエゾ | ダイナミック型(f-Core DU) | 10mm ダイナミック型 |
| インピーダンス | 26Ω | 18Ω | 32Ω |
| 音圧感度 | 104dB | 100dB/mW | 112dB SPL/mW |
| 再生周波数帯域 | 20Hz – 20KHz | メーカー情報なし | 20Hz – 20kHz |
| 参考価格(e☆イヤホン)(価格は変動することがあります) | ¥34,650 税込 | ¥32,800 税込 | ¥37,400 税込 |
vs final A5000 : 芳醇な深みと温かみ vs スピーディなキレと分離感
どちらもクリアなサウンドですが、方向性は大きく異なります。Knight は深みとコクのある低域と滑らかで艶やかな音の流れが特徴なのに対し、A5000 はスピーディで分離感が高く、キレのあるサウンドです。
帯域バランスでは、低域は Knight の方が量感があり、深く広いです。A5000 も十分な低域はありますが、Knight の温かく包み込むような低域とは対照的です。中域は双方ともクリアですが、Knight の方がやや近めでボーカルの息遣いがより鮮明に感じられます。高域は A5000 の方がやや明るく鋭い印象で、Knight は煌びやかながらも丸みのある優しい鳴らし方です。
解像度はどちらも高いですが、分離感では A5000 の方が高く、各楽器がパラパラと明確に分かれて聴こえます。音数の多い曲でも一つ一つの音を追いやすいです。Knight は分離感よりも音の密度感・自然な繋がり・流れを重視したまとまりのあるサウンドで、スピード感よりも丁寧さを感じます。
Knight が向いているのは、ポップス、ジャズ、オーケストラなど、ボーカルが映える曲や音数がそこまで多くない曲です。深い低音と滑らか美しい音の流れをじっくりと味わいたい方に最適です。一方で、スピード感のあるロックやメタル、音数が多いアニソンなどの打ち込みではややごちゃつきを感じます。
A5000 が向いているのは、まさにそのスピード感のあるロックやメタル、音数が多い打ち込み系の曲です。高い分離感とキレが、複雑な楽曲でも各パートをクリアに聴き分けられます。
vs TAGO STUDIO T3-02 : 芳醇な個性 vs フラットなナチュラル
TAGO STUDIO T3-02 はとにかくフラットで満遍なく、どの帯域も強調することなく自然に鳴らすイヤホンです。Knight とは対照的に、個性的な味付けは少なく、録音音源をそのまま素直に再現するようです。
低域は Knight の方が圧倒的に量感があり、深く温かみがあります。T3-02 もバランスよく低域は出ていますが、Knight のような包み込むような深さはありません。中域・ボーカルはどちらもクリアですが、Knight の方がやや近めでリアルな息遣いが感じられます。T3-02 はより自然な距離感で、誇張のない表現です。高域は T3-02 の方がややクリアで伸びやかな印象で、Knight は煌びやかながらも丸みがあります。
音の質感では、Knight は滑らかで艶やかな芳醇さがあるのに対し、T3-02 は滑らかながらもアナログチックな穏やかさです。Knight はワインのような深い味わい、T3-02 は清流のような透明感です。
音場・定位感では T3-02 の方が広く、より開放的で伸びやかな空間表現です。Knight もやや広めですが、T3-02 の広がりには及びません。
Knight が向いているのは、個性的なサウンドを楽しみたい方、深い低音と滑らかな音の流れを重視する方、ボーカルをじっくりと味わいたい方です。T3-02 が向いているのは、フラットでナチュラルなサウンドを求める方、録音音源をそのまま素直に聴きたい方、広い音場を楽しみたい方です。
ただし、両者ともスピード感のあるロックやメタル、音数が多いアニソンなどの打ち込みには向かないかなと思いました。そうしたジャンルをメインで聴く方には final A5000 の方が適しているでしょう。
おすすめのイヤーピース・リケーブル
よりKnight の魅力を引き出せるイヤーピース・リケーブルの組み合わせ例です。今回はビジュアル先行で選んでいます。
イヤーピース: Nostalgia Audio XWB Eartips
イヤーピースは Nostalgia Audio XWB Eartips にしました。Knight にぴったりな紫のカラーリングが、本体のフェイスプレートとマッチして統一感のあるビジュアルになります。
質感はしっとりとしており、サラサラしすぎずベタベタもしないちょうど良いフィット感です。耳への密着度が高まり、遮音性も向上します。
音質的には、元のサウンドの良さを保ちながら、よりダイレクトに音を届けてくれる印象です。荒さを整えてくれるような感じもあり、聴きやすさが増します。Knight の芳醇なサウンドを損なわずに、装着感と遮音性を高められるおすすめのイヤーピースです。
リケーブル: SoundsGood Nyx
リケーブルは SoundsGood Nyx にしました。こちらも Knight にぴったりのカラーリングで、銀メッキ7N単結晶銅線を使用したケーブルです。
音質的には、鮮明さと没入感を与えてくれます。クリアさに加えて明暗のコントラストを高めてくれる効果があり、Knight の芳醇なサウンドにさらなる深みと立体感が加わります。低域の深みがより際立ち、高域の煌びやかさもより鮮明に感じられるようになります。
ビジュアル的にも、イヤーピース・ケーブル・本体すべてを紫系で統一できます。
SoundsGood Nyx についてはこちらの記事も参考にどうぞ。

Noble Audio Knight まとめ
- QNoble Audio Knight はどんなイヤホン?
- A
- 深い紫と青の妖艶なフェイスプレート
- トライブリッド構成(1DD+1BA+1ピエゾ)が生み出す芳醇なサウンド
- 広く深みのある低域と、タイトでリアルなボーカル、煌びやかな高域
- 滑らかで艶やかな音の流れ、聴き疲れしにくい
- リケーブル対応(2Pin)、豊富なイヤーピース付属
- 向いている人
- 深く広い低音を楽しみたい方
- ボーカルを丁寧に味わいたい方
- ポップス、ジャズ、オーケストラなど滑らかな音の流れが活きるジャンルを聴く方
- 向いていない人
- スピーディでキレのある分離感を重視する方
- コンパクトで軽い装着感を求める方
- ロックやメタルなど高速な曲をメインで聴く方
騎士のように誠実に、そしてワインのように芳醇に音楽を奏でてくれるイヤホンでした。妖艶なビジュアルと深い低域、キレのある中高域、滑らかな音の流れは、他のイヤホンにはない独特の魅力があります。
スピード感や分離感を求める方には向きませんが、じっくりと音楽に浸りたい方、ボーカルを丁寧に味わいたい方には非常におすすめです。Noble Audio の入門として、エントリーモデルでありながらブランドの血統を感じさせる誠実なサウンドを楽しめるイヤホンだと思います。
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