Acoustune RS FIVE CLEAR は「リスニングモニター」をコンセプトに、モニタリング性能とリスニングの楽しさを両立したイヤホンです。新開発の Myrinx EL-B ドライバーを搭載し、繊細でクールなサウンドに程よい迫力が加わった、Acoustune MONITOR シリーズの第3弾です。
本記事では実際に購入した筆者が内容物・外観・装着感・音質のレビュー、有線ピヤホン3・NUARL NX1 Chapter2 との比較、おすすめのイヤーピース・リケーブルについて記載しています。
Acoustune RS FIVE CLEAR まとめ

- QAcoustune RS FIVE CLEAR はどんなイヤホン?
- A
- 繊細でクールな音質と程よい迫力のバランス
- 非常に高い解像度と分離感でモニタリングに最適
- タイトでスピーディな低域、クリアな中域、伸びる高域
- コンパクトな本体で長時間装着も快適
- Pentaconn Ear Long-Type コネクター採用
- 向いている人
- モニタリング用途だが、リスニングでも楽しみたい方
- 高解像度・高分離感を求める方
- ロック、ポップス、エレクトロニカ、EDM が好きな方
- 長時間の作業・制作に使いたい方
- 向いていない人
- しっとりとした余韻を重視する方
- クラシックやバラードをメインに聴く方
- 広大な音場を求める方
こちらの1DDまとめでも紹介しています。

今回比較しているイヤホンはこちらです。


本サイトでレビューしている Acoustune 製品はこちらです。

Acoustune RS FIVE CLEAR 製品情報
リスニングとモニタリングを両立する、新しい「Monitor」サウンド
これまでの「Monitor」シリーズでは、ステージ上や音楽制作の現場で求められる高い再現性と精度を追求してきました。本モデルではその思想を継承しながらも、往年の名機のように”聴いて楽しめる”リスニング性能にも着目。プロフェッショナルユースに応える正確なモニタリング性能と、日常的な音楽体験としての心地よさを両立した、「リスニングモニター」という新たなチューニングコンセプトを実現しました。
Myrinx EL-Bドライバーによるオールラウンド設計
本モデルでは、新たに開発した「Myrinx EL-Bドライバー」を搭載。ベースとなったMyrinx ELを進化させ、音場の広がりや空気感にこだわりながら、豊かな低域、ナチュラルなボーカル、輪郭のある高域表現を実現しています。 振動板にはベリリウム合金製の薄膜成型ドームを採用。繊細な表現力と高いレスポンスにより、従来以上に正確なモニタリングを可能にしました。
高精度3Dプリント × メタルパーツによる堅牢で美しいシェルデザイン
シェル本体には、医療グレード対応の高精度3Dプリンターで成形されたクリアシェルを使用。透明度の高い美しい仕上がりとカスタムIEMライクな装着感を実現しました。ノズル部分には高硬度のステンレスを、フェイスプレートにはアルミニウムを採用し、それぞれバフ加工によって美しい金属光沢を持たせています。
小型筐体設計はシリーズ共通で、幅広い耳の形に自然にフィット。長時間のリスニングでも快適な装着感を提供します。
※樹脂パーツの特性上、ごく小さな気泡などが見られる場合がありますが、品質には問題ございません。
高品位ケーブル「ARM021」 & Pentaconn Ear Long-Type
付属ケーブルには、シルバーコートされた高純度リッツ線とケブラー繊維を編み込んだ専用設計ケーブル「ARM021」を採用。柔らかく取り回しに優れ、PU素材の被覆とツイスト構造により断線リスクを抑えています。
コネクターには、(株)日本ディックスが設計・製造するIEM用高性能コネクター「Pentaconn Ear(ペンタコンイヤー)」を採用。従来広く使用されてきたMMCXコネクターと比較して、プラグとジャックの接点がより密接に設計されており、接触抵抗が低く、安定した信号伝送による高音質再生が可能です。
さらに、接続部分に汗や湿気が侵入しにくいロングタイプ構造(Pentaconn Ear Long-Type)を採用。過酷な環境下でも接触不良や酸化によるトラブルを最小限に抑えます。
高いフィッティングと音響体験を実現するAETイヤーチップ
Acoustuneの開発リファレンスとしても使用されている2種類のAETイヤーチップを付属。
音質とフィット感を両立するシリコンイヤーチップ「AET07」、高い密閉性をサポートするフォームタイプイヤーチップ「AET02」。
https://www.acoustune.jp/rs-five より
形式 シングルダイナミックドライバー搭載ユニバーサルフィットIEM ドライバーユニット Myrinx EL-B(9.2mm径ダイナミック型ドライバー) ハウジング 医療用グレード3Dプリントクリアシェル コネクター Pentaconn Earコネクター(Long-Type) プラグ 3.5mm3極ステレオミニプラグ ケーブル ARM021 ハイグレードシルバーコートリッツワイヤーケーブル
2重シールド、2重ツイスト4芯構造ケーブル長さ 約1.2m 付属品 イヤーチップ AET07(S・M・L)、AET02、ケーブルタイ、保証書 保証期間 イヤホン本体:1年間 / ケーブル・付属品:90日間
Acoustune MONITOR シリーズの RS ONE、RS THREE に続く第3弾として登場したモデルです。「リスニングモニター」という新しいコンセプトで、プロユースの精度と日常的な音楽体験の楽しさを1台に凝縮しています。
ギャラリー
内容物

内容物はこちらです。
- 本体
- ケーブル(ARM021)
- イヤーチップ AET07(S・M・L)
- イヤーチップ AET02(フォームタイプ)
- ケーブルタイ
- 合皮製キャリングケース
充実したセットです。ケースは合皮製で、Acoustuneのロゴが入っています。コンパクトなサイズで、持ち運びに便利です。
付属イヤーピース

シリコンイヤーチップ AET07 は 3サイズ付属しています。軸は硬め、背は高め、質感はサラサラとしています。サウンドとしては全体的に引き締めてくれる、クールなサウンドに合う、スッキリとした印象のイヤーチップです。
加えて、フォームタイプのイヤーチップ AET02 も付属しています。こちらは低反発素材で、耳にしっかりとフィットしてくれます。軸は硬め、背は高めです。遮音性が高く、低域の量感も増す印象です。
付属ケーブル

ケーブルは ARM021 で、シルバーコートされた高純度リッツ線とケブラー繊維を編み込んだ専用設計です。細くしなやかで柔らかく取り回しやすいです。
本体

本体は医療グレードの高精度3Dプリントクリアシェルで、透明度が高く美しい仕上がりです。ノズル部分はステンレス、フェイスプレートはアルミニウムでバフ加工が施され、金属光沢が際立ちます。 これまでの MONITOR シリーズと同様に、コンパクトな角丸長方形のシェルデザインで、幅広い耳の形に自然にフィットします。装着感も良く、長時間の使用でも疲れにくい印象です。

ノズルはステンレスで、フェイスプレートとは分けているということで、細部までこだわりを感じます。
重さはさほどなく、片側本体のみで 約7g でした。手に持つとやや重みは感じます。

ケーブル接続は Pentaconn Ear(Long-Type)です。
装着時

装着するとこのようになります。耳にすっぽりと収まるサイズ感で、フィットしてくれます。クリアなシェルと金属のフェイスプレートがキラリと光り、スタイリッシュですね。
Acoustune RS FIVE CLEAR レビュー
Acoustune RS FIVE CLEAR の装着感 : コンパクトで快適
コンパクトな本体は耳にすっぽりと収まり、しっかりフィットしてくれます。装着感は非常に良く、長時間の使用・作業でも疲れにくいです。
重さはあるものの耳につけると安定しているので、耳への負担も少ないです。これなら耳が小さい方でも装着できるサイズ感だと思います。
耳穴全体を覆うタイプではないので遮音性はそこまで高くありませんが、その分耳への圧迫感も少なく、長時間の使用でも快適に聴けます。
Acoustune RS FIVE CLEAR の音質 : 繊細でクール、だけど迫力もある
試聴環境: SONY NW-WM1AM2、1週間ほど試聴。
こちらが個人的音質イメージグラフです。
比較対象製品
周波数特性
音質評価
凡例
タイトでスピーディな低域
低域はやや多め・濃いめ・深めで、タイトに引き締まっています。キレが良く、広がりよりも深みのある低域で非常にスピーディです。ドラムのアタック感はスパッと鮮明で、ベースラインもしっかりと聴き取れます。
量感だけでいうとやや低域が盛り上がっているので、純粋なフラットなモニタリングサウンドというよりは、リスニングでも楽しめるようなバランスに寄せているようです。それを踏まえた上でなら、モニタリングにも十分使える描写力があります。
クリアで濃い中域・ボーカル
中域・ボーカルは強調された感じはなく、クリアですがこれまた濃い印象です。ボーカルの息遣いや表情がしっかりと伝わってきます。中域が引っ込んだり、埋もれたりすることはなく、全体のバランスの中でしっかりと存在感を放っています。
十分伸びる高域
高域も十分上まで出ておりクリアですが、低域・中域と比べるとやや控えめな印象です。刺さりもなく、安定して聴いていられます。シンバルやハイハットの煌びやかさは適度に抑えられており、長時間聴いても疲れません。
ドライでデジタルチックな質感
音の輪郭は鋭く、全体的に硬めです。モニタリングらしく細かな音・空気も漏らさず描写してくれます。ドライでデジタルチックな質感で、余韻は少なめです。ソリッドなサウンドなので、しっとりとした余韻を楽しむというよりは、スッキリとしたサウンドが好みの方に向いています。
非常に高い解像度と分離感
解像度は非常に高いです。上から下まで細かい音もはっきりと聴こえます。情報量の多い曲でもごちゃつきにくく、各パート・トラックがしっかり分かれて聴こえます。確かにモニタリングにもってこいの描写力です。
分離感も非常に高く、音数が増えてもまとまらずに1音1音しっかりと淡々と聴かせてくれます。
タイトな音場と十分な定位感
音場の広さはそこそこな印象です。広大な空間を求める方には不向きで、あくまでも元の楽曲の通りという感じです。下から上まで一貫してタイトなサウンドです。
定位感は必要最低限には問題なく、十分立体的です。各楽器の位置関係も明確に把握できます。
ほかに染まりやすいサウンド
いい意味でも悪い意味でも、細かな音までしっかりと描写してくれるので、元の楽曲のサウンド・クオリティにかなり忠実な印象です。また、DAP/アンプといった上流機器の影響も受けやすい印象です。モニタリング用途であれば、そういった意味でもいい意味でのフラットなサウンドだと思います。リスニング用途であれば、元の楽曲のサウンド・クオリティが良いものを聴くのがより楽しめると思います。
まとめ : 迫力と高解像度のバランス
全体的な雰囲気は、繊細でクールな印象です。低域がしっかりと出ているので程よい迫力もあります。
合うジャンルは、ロック、ポップス、エレクトロニカ、EDM といった、パンチがあるといいジャンルです。逆に、クラシック・バラードなど、繊細な表現や余韻を楽しみたいジャンルにはあまり向いていない印象です。
解像度・分離感・音の細やかさがメインですが、迫力もちょっと欲しい、リスニングでもノリ良く聴きたい、という方にはドンピシャにマッチするバランスのイヤホンです。個人的にも非常に好みのサウンドでした。モニタリングにも十分使える描写力があるので、モニタリング用のイヤホンを探している方も、リスニングも楽しめるバランスのものを探している方も、どちらのニーズにも応えてくれるイヤホンだと思います。
Acoustune RS FIVE CLEAR と Hi-Unit 有線ピヤホン3 / NUARL NX1 Chapter2 との比較
今回は同価格帯のこれらとの比較です。



| Acoustune RS FIVE CLEAR | Hi-Unit 有線ピヤホン3 | NUARL NX1 Chapter2 | |
|---|---|---|---|
| ドライバー構成 | 9.2mm径ダイナミック型(Myrinx EL-B) | ダイナミックドライバー(ベリリウムコーティング振動板) | ダイナミック型フルレンジ“NUARLDRIVER[N10]v5X2”、φ10mm単層カーボンナノチューブ振動板、7NOCCボイスコイル、デュアルネオジムマグネット磁気回路採用 |
| インピーダンス | 32Ω | 16Ω | 16Ω |
| 音圧感度 | 110dB(1KHz,1Vrms) | 102db±3db | 108dB±3dB/1mW |
| 再生周波数帯域 | 20Hz-40KHz | 20Hz~20kHz | 10Hz~40kHz |
| 参考価格(e☆イヤホン)(価格は変動することがあります) | ¥43,776 税込 | ¥41,800 税込 | ¥49,500 税込 |
vs Hi-Unit 有線ピヤホン3: 滑らかな自然派 vs ドライな分析派
どちらも低域がしっかりと出ているバランスです。その中でも有線ピヤホン3の方が音の輪郭がやや滑らかで、より自然・ナチュラルです。また、高域の煌びやかさも有線ピヤホン3の方がある印象です。
有線ピヤホン3も十分に解像度・分離感が高く、モニタリングにも十分使える描写力がありますが、より生々しい・リアルなライブサウンドです。RS FIVE はよりドライでクールで、デジタルチックなサウンドという印象です。
どちらも非常に高い解像度・分離感を持っているので、好みのサウンドバランスで選ぶのが良いと思います。
vs NUARL NX1 Chapter2: モニタリング寄り vs リスニング寄り
雰囲気・音の質感が似ています。ソリッドなサウンドで輪郭は鋭く、硬いです。解像度・分離感どちらもともに高いです。
その中でも RS FIVE の方がよりタイトでドライで余韻が少なめでスピーディです。どちらも音の分離感が非常に高いですが、その中でも RS FIVE の方がより高い印象です。
NX1 Chapter2 は少しの空気感・余韻・広がりがあるので、耳馴染みの良さで言えば NX1 Chapter2 の方があります。RS FIVE は淡々とした、よりモニタリング寄りのサウンドで、NX1 Chapter2 は情感のある、ややリスニング寄りのサウンドという印象です。
さらに、NX1 Chapter2 はノズルを変えることで 500Hz 以下の低域のバランスを変えることができます。グリーン軸にするとより低域が強くなり、RS FIVE の低域よりもさらに迫力のあるサウンドになります。迫力重視にするなら NX1 Chapter2 のグリーン軸も選択肢に入ります。
こちらもまたどちらも非常に高い解像度・分離感を持っているので、好みのサウンドバランスで選ぶのが良いと思います。
Acoustune RS FIVE におすすめのイヤーピース・リケーブル
イヤーピース: オーディオテクニカ AT-ER500
人肌で馴染むアブソートマー素材を採用したイヤーピースです。体温で形状が変化しますが、質感はサラサラとしているのでベタつきもありません。
耳にしっかりフィットして、低音をよりタイトにしてくれます。RS FIVE のクールなサウンドをさらに引き締めたい方におすすめです。
リケーブル: SoundsGood BlueFlame Ash (IE100/400/500 PRO-4.4mm)
RS FIVE CLEAR は Pentaconn Ear Long-Type なので、どうしても選択肢は絞られます。同じ Acoustune からも ARX210/ARX220/ARX500 がありますが、今回はそれ以外で価格を抑えめにバランス接続できるものとしておすすめです。
BlueFlame の新色のアッシュグレーです。シルバーとブラックの中間のような色合いで、RS FIVE CLEAR のクールなデザインにマッチします。
元々の BlueFlame のサウンドとしても、中・低域をくっきりと引き締めてくれる印象があるので、RS FIVE CLEAR のクールでタイトなサウンドをさらに引き締めてくれる組み合わせでおすすめです。

SoundsGood のケーブルについてはこちらも参考にどうそ。





Acoustune RS FIVE CLEAR まとめ
- QAcoustune RS FIVE CLEAR はどんなイヤホン?
- A
- 繊細でクールな音質と程よい迫力のバランス
- 非常に高い解像度と分離感でモニタリングに最適
- タイトでスピーディな低域、クリアな中域、伸びる高域
- コンパクトな本体で長時間装着も快適
- Pentaconn Ear Long-Type コネクター採用
- 向いている人
- モニタリング用途だが、リスニングでも楽しみたい方
- 高解像度・高分離感を求める方
- ロック、ポップス、エレクトロニカ、EDM が好きな方
- 長時間の作業・制作に使いたい方
- 向いていない人
- しっとりとした余韻を重視する方
- クラシックやバラードをメインに聴く方
- 広大な音場を求める方
「リスニングモニター」というコンセプト通り、モニタリング性能とリスニングの楽しさを両立したイヤホンでした。迫力と高解像度のバランスが絶妙で、制作現場でもプライベートでも活躍してくれるイヤホンです。 モニタリング用途を考えている方、高解像度を求めている方、でもリスニングでも楽しみたい方、ぜひ一度試してみてください。
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