Victor WOOD master HA-FW5000T は、JVCケンウッド Victor ブランドの完全ワイヤレスイヤホンのフラグシップモデルです。その名の通り木材をドライバーに活用した「ハイブリッドWOODドライバー」を搭載し、温かくアナログライクな滑らかなサウンドが最大の特徴です。さらに個人の聴覚特性に合わせて音を自動補正する「パーソナライズサウンド」、自己修復塗装、Bluetooth 6.0 対応など、ビクター渾身の一台です。
e☆イヤホン【ライト級】完全ワイヤレスイヤホン最強王者決定戦でも優勝した注目のモデルで、筆者もそのビジュアルと機能性に一目惚れして購入しました。

本記事では実際に購入した筆者が内容物・外観・装着感・音質のレビュー、Technics EAH-AZ100 との比較、おすすめのイヤーピースについて記載しています。
なお、2025/12/24 バージョン3が公開され、K2 TECHNOLOGY に対応しました。
Victor WOOD master まとめ

- QVictor WOOD master HA-FW5000T はどんなイヤホン?
- A
- ギター / ピアノをモチーフにした美麗デザインと業界初の自己修復塗装
- ハイブリッドWOODドライバーが奏でる温かみのあるアナログライクなサウンド
- パーソナライズ機能で個人の聴覚特性に最適化されたサウンドバランス
- プロがチューニングした5つのプロフェッショナルモード搭載
- Bluetooth 6.0 / LDAC 対応・ワイヤレス充電(Qi)対応
- 向いている人
- ジャズ、アコースティック、J-POP、ボーカル系をウォームに楽しみたい方
- 自分だけの最適化サウンドを求める方、機能の充実度を重視する方
- 向いていない人
- スピーディなロックや激しい曲でアタック感・迫力を強く求める方
- 明るくモニタリング的にフラットに聴きたい方
以下では WOOD master との比較もしていますので参考にどうぞ。


Victor WOOD master 製品情報
ビクター史上最高音質ワイヤレスイヤホン“ウッドマスター”
楽器をモチーフにしたデザイン
新開発ハイブリッドWOODドライバー
世界最高クラスのノイズキャンセリング性能
新開発 空間オーディオ
新開発 パーソナライズサウンド
高音質化技術 KZ TECHNOLOGY (後日アプリにてアップデート対応予定)
業界初 自己修復塗装と3年間長期保証
制作現場のプロが認めた音 Tuned by VICTOR STUDIO
高音質イヤーピース「スパイラルドットPro SF」
アプリでもっと快適にカスタマイズ
Victor https://www.victor.jp/headphones/lineup/ha-fw5000t/ より
ドライバーユニット 口径10mm 通信方式/出力 Bluetooth®標準規格 Ver.6.0 / Power Class 1※4 対応コーデック SBC / AAC / LDAC 対応コンテンツ保護 SCMS-T方式 電池持続時間※5
ノイズキャンセリング OFFイヤホン:最大10.5時間、充電ケース:最大21時間(計:最大31.5時間) 電池持続時間※5
ノイズキャンセリング ONイヤホン:最大7時間、充電ケース:最大14時間(計:最大21時間) 充電時間※5 イヤホン:約2時間、充電ケース:約2.5時間 クイック充電※5 15分の充電で最大100分の再生が可能 質量 イヤホン(片耳):約6.5g、充電ケース:約53.7g 付属品・添付物 スパイラルドットPro SFイヤーピース(S/MS/M/ML/L)各2個、充電ケース、充電用USBケーブル、ロゴステッカー
一番のポイントは名前の通り、WOOD(木)がドライバーに採用されている点です。これまでフェイスプレートに木材を使ったイヤホンはいくつかありましたが、ドライバー自体に木材を活用しているモデルはなかなかありません。
さらには傷がついても時間経過で目立たなくなる自己修復塗装、最高クラスのノイズキャンセリング、高音質化技術 K2 TECHNOLOGY(2025/12/24 バージョン3にてアップデート対応)、ビクタースタジオエンジニアによるチューニングと、ビクター本気の完全ワイヤレスイヤホンです。
ギャラリー
サンバーストブラウンとピアノブラックの2色がありますが、筆者はサウンバーストブラウンを購入しました。
内容物

内容物はこちらです。
- 本体
- 充電ケース
- USB ケーブル
- スパイラルドットPro SFイヤーピース 5サイズ
- ステッカー
ワイヤレスイヤホンとしては標準的なセットです。
付属イヤーピース

付属の「スパイラルドットPro SF」は、軸が丸く傘が楕円形というこれまた独特な形状です。軸も傘も柔らかく、より耳にフィットする「ストレスフリー(SF)」な仕様になっています。S / MS / M / ML / L の5サイズが揃い、幅広い耳のサイズに対応。軸が丸型なので他社製イヤーピースも装着可能です。
充電ケース




ここからもう高級感があります。楽器ケースやギターアンプのような手触りの良い表面で、中央にはヘアライン加工の金属プレートにニッパー君ロゴ。他のワイヤレスイヤホンとは一線を画すデザインです。
USB Type-C の充電口のみでボタン類はなく、ワイヤレス充電 Qi にも対応しています。ケース前面と内側には LED インジケーターを備えています。
Victor WOOD master 本体



こちらが本体です。「サンバーストブラウン」はギターをモチーフにしたグラデーションカラーで、小さな本体の中にまさにギターのような美しい色合いが広がります。中央にはニッパー君ロゴ。
ツルツルとした表面は自己修復塗装です。傷がついても時間経過で目立たなくなるという機能性があり、ぱっと見は他のイヤホンと変わらない手触り・質感です。
厚みはそこそこありコンパクトなイヤホンではありません。重さは測ると片側本体のみで約6g でした。本体はコロンと丸く大きめで、スティックは短めというシルエットです。
装着時

実際に装着するとこのように見えます。ブラウンの本体とロゴがキラリと映え、スティック部分もいいアクセントになります。本体は大きめですので、耳からの飛び出しはやや大きいです。
Victor WOOD master レビュー
Victor WOOD master 装着感 : スパイラルドットPro SFでしっかりフィット
非常に良いですね。本体の形状が耳にしっかりとフィットし、付属のスパイラルドットPro SF イヤーピースは柔らかく耳への負担も少なく密着してくれます。筆者は耳が大きめですがしっかりと遮音してくれます。重さも片側約6g とそれほどないので、長時間でもつけやすいです。
ただし本体が大きいため耳への圧迫感は多少感じます。耳が小さめの方は一度試してからの購入をおすすめします。
ノイズキャンセリング・外音取り込み
必要十分な性能です。ただし「世界最高クラス」かというと、比較的静かな環境では問題ないですが、駅構内や新幹線などの騒がしい環境では競合の SONY や BOSE よりはやや低いかなというのが正直なところです。とはいっても音質を阻害しないという点では、これが良いとも思います。外音取り込みも同様に、十分良い性能です。
アプリでできること
Victor Headphones(Android/iOS)で各種設定のカスタマイズができます。








一画面でシンプルに見えますが設定できることは細かく多いです。特に操作キーは片側だけで8パターンもあり、しかも片耳使用時も別で設定できるのはありがたいです。
定番のイコライザーに加えプロフェッショナルモード1〜5も搭載。それぞれ確かに違いと個性があり聴き比べるのも楽しいです。イコライザーも上下にずらすだけでなく、周波数・ゲイン・Q値まで細かく調整できるマニアックな仕様です。
空間オーディオも搭載していますが、ヘッドトラッキングには非対応です。
K2 TECHNOLOGY は2025/12/24のバージョン3アップデートで対応済みです。パーソナライズ測定とイコライザーは再設定が必要です。なお、LDAC接続時は K2 TECHNOLOGY が使えないため、Android ユーザーはアプリでコーデックを AAC / SBC に切り替えると有効になります。確かにふわっとした空気感が再現され、広がりを感じました。


パーソナライズ測定


アプリで個人の音響特性を測定し、最適な補正を自動的にかけてくれます。静かな環境でイヤホンから流れる測定音を数秒聴くだけなので非常に簡単です。補正の掛け方は個人ごとに異なります。
最適化前後で同じ楽曲を聴き比べると違いが分かります。筆者の場合、最適化なしでは高域が出っ張り気味でバランスにチグハグ感がありましたが、最適化後は高域の刺激的な部分が抑えられ、不足していた低域が適度に補強されました。特にドラムのキックがより深く響き、ベースラインもしっかりと聞き取れるようになり、曲全体がカチッとハマったような一体感が生まれました。まさに「痒いところに手が届く」調整です。個人ごとにどう変わるかが異なるのもまた興味深いところです。
その他使用感
耳に装着するたびにジャラーン♪と SE が鳴ります。装着検出自体は問題ないのですが、耳から外しても再生が停止しない点は少し惜しいです(今後のアップデートに期待しています)。
タッチ操作の応答はキビキビと早く、他社製で遅かったりするものと比べると使いやすいです。
アップデート
そのほかにも継続的にアップデートがされ、改良されています。
- LDACおよび「K2テクノロジー」機能ON時の音質劣化を改善しました。
- パーソナライズサウンドや空間オーディオ使用時の音量低下、音質劣化を改善しました。
- …
Victor WOOD master 音質 : WOODが奏でるアナログな温かみとパーソナライズ
試聴環境: Xperia 1 VI Bluetooth 接続(AAC / LDAC)で試聴。iri、宇多田ヒカル、星野源、9mm Parabellum Bullet などの J-POP・ロックを中心に試聴しました。
音質イメージグラフ
こちらが個人的音質イメージグラフです。
比較対象製品
周波数特性
音質評価
凡例
WOODドライバーのアナログライクなサウンドとは?
Victor WOOD master HA-FW5000T の最大の特徴は、WOOD素材を活用したドライバーによる温かく自然な音質です。全体的に解像度と分離感は高いものの、デジタルの冷たさはなく、アナログライクな滑らかさがあります。角の立たない丸みのある音作りで、長時間リスニングでも聴き疲れしにくいです。
個人的には過度に滑らかな音・もったりした音が苦手ですが、WOOD master は適度なキレとスピード感も持ち合わせているため、もたつきを感じることなく幅広いジャンルで楽しめます。音場はやや広めで各パートの定位感も良好です。
パーソナライズで劇的に変わるサウンドバランス
このイヤホンの真価はパーソナライズ機能をONにしたときに発揮されます。最適化前でも十分に聴けるレベルですが、個人に合わせた調整によってガラッと変化・向上します。
筆者の場合、最適化後は高域の刺激的な部分が抑えられ、不足していた低域が適度に補強されました。特にドラムのキックはより深く響き、ベースラインもしっかりと聞き取れるようになり、曲全体に一体感が生まれました。まさに「痒いところに手が届く」調整でした。個人ごとにどう変わるかが異なるのもまた面白いポイントです。
低域重視のウォームなサウンド特性
音質バランスは低域がやや濃いめのウォーム寄りで、特に低音域の表現力が秀逸です。高域よりも低域のほうがより詳細で生々しく、ベースラインの質感は特に印象的でした。刺さりや尖った音は皆無で、耳当たりが良く長時間リスニングに最適です。
プロフェッショナルモードで音の個性を楽しむ
プロフェッショナルモードは複数の設定が用意されていますが、個人的にはモード2が最も好みでした。ナチュラルさを保ちながら音場をやや広げてくれています。イコライザーとプロフェッショナルモードを組み合わせ、好みや曲ごとに聴き分けるのも楽しいです。
空間オーディオは広すぎる印象
空間オーディオも確かに広がりや奥行きが高まります。ただ少し遠すぎる・広すぎるという印象で、全体的にボヤッとした感じがしました。さらに「空間オーディオが有効の時はパーソナライズサウンドが無効になります」という点も惜しいです。
(アップデート後追記) 2026/2/25 Version 6 にて改善されました。空間オーディオはこれもありかなという感じで、以前よりも音像がしっかりした印象です。
どんなジャンルに合う?ロックは?
ジャズやアコースティック系の楽曲では楽器の質感や余韻を美しく表現してくれます。iri や宇多田ヒカルなどとの相性は抜群で、伸びやかにナチュラルに広大に楽しめます。一方、スピーディなロック(9mm Parabellum Bullet など)では若干の物足りなさを感じることもありました。アタック感よりも滑らかさを重視した音作りのため、激しい楽曲では多少のもたつきを強いて言えば感じてしまいます。
まとめ : 温かくアナログライクなサウンドが魅力
Victor WOOD master は、デジタル的な冷たさでなくアナログライクな温かみのあるサウンドを求める方に強くおすすめできる完全ワイヤレスイヤホンです。パーソナライズ機能を活用することで自分だけの最適なサウンドに仕上げられる点が、この製品ならではの大きな個性です。
Victor WOOD master と Technics EAH-AZ100 との比較
今回は手持ちの中で価格の近いかつ音質傾向が似ている、ドライバーが特徴的という共通点のある Technics EAH-AZ100 との比較です。

| Victor WOOD master HA-FW5000T | Technics EAH-AZ100 | |
|---|---|---|
| ドライバー構成 | ハイブリッドWOODドライバー(ダイナミック型) | 磁性流体ドライバー(ダイナミック) |
| 対応コーデック | SBC、AAC、LDAC | SBC、AAC、LDAC、LC3 |
| 再生周波数帯域 | 20Hz ~ 20KHz | 20Hz ~ 40KHz |
| 防水 | IP55 | IPX4相当 |
| 連続再生時間 | NC ON:約7時間 NC OFF:約10.5時間 | イヤホン単体:約10.0時間(ノイズキャンセリングON、AAC) 充電ケース含む:約28時間(ノイズキャンセリングON、AAC) |
| 本体充電時間 | 約2時間 | イヤホン:約2.0時間 充電ケース:約2.5時間 イヤホン+充電ケース(同時充電):約3.0時間 |
| 参考価格(e☆イヤホン)(価格は変動することがあります) | ¥41,800 税込 | ¥39,600 税込 |
WOOD ドライバー、磁性流体ドライバーとどちらもドライバーが特徴的な完全ワイヤレスイヤホンです。
相対的な音質イメージグラフはこちらです。(WOOD masterはパーソナライズ適用後)
比較対象製品
周波数特性
音質評価
凡例
vs Technics EAH-AZ100 : 温かみの WOOD か、伸びやかな磁性流体か
どちらも解像度・分離感が高く、音が生々しいという点が共通して感じられます。その中でも WOOD master のほうがより滑らかかつ解像度がやや高い印象でした。一方、EAH-AZ100 のほうがより分離感が高く、高域の伸びがあるように感じました。反応が早く幅広いジャンルに対応できるのは EAH-AZ100 かなと思います。
しかし、WOOD master の丁寧で芳醇な響きもやはり捨て難いです。そしてパーソナライズでピタッと好みにハマってくれる点は WOOD master ならではのポイントです。完全にどちらが良いということはなく、好みで選ぶと良いと思います。
Victor WOOD master におすすめイヤーピース
よりライブ感を楽しむ、またはクリアさを高めるおすすめのイヤーピース例です。
イヤーピース: ELETECH BAROQUE stage
よりライブ感を楽しむのにおすすめです。低域をしっかり濃厚に、空間を広く感じられます。特にベース・ドラムのうねりが感じられて好みでした。Lサイズでもケースに収まります。
イヤーピース: Pentaconn COREIR -コレイル- BRASS
中高域をキリッと引き締めたい方におすすめです。WOOD の温かみを保ちつつ、輪郭をよりクリアに整えてくれます。
イヤーピース: AZLA SednaEarfit Crystal 2
ピタッと吸い付くような高い遮音性が特徴です。濃いサウンドで没入感を高めたい方に向いています。

Victor WOOD master まとめ
- QVictor WOOD master HA-FW5000T はどんなイヤホン?
- A
- ギター / ピアノをモチーフにした美麗デザインと業界初の自己修復塗装
- ハイブリッドWOODドライバーが奏でる温かみのあるアナログライクなサウンド
- パーソナライズ機能で個人の聴覚特性に最適化されたサウンドバランス
- プロがチューニングした5つのプロフェッショナルモード搭載
- Bluetooth 6.0 / LDAC 対応・ワイヤレス充電(Qi)対応
- 向いている人
- ジャズ、アコースティック、J-POP、ボーカル系をウォームに楽しみたい方
- 自分だけの最適化サウンドを求める方、機能の充実度を重視する方
- 向いていない人
- スピーディなロックや激しい曲でアタック感・迫力を強く求める方
- 明るくモニタリング的にフラットに聴きたい方
これだけ数多のワイヤレスイヤホンが揃う中でも、個性・機能・サウンドのすべてが揃った一台だと思います。すでに他のイヤホンをお持ちの方にも、ぜひ一度聴いてみてほしいです!
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