こんにちは ! 今回は 株式会社伊藤屋国際様 より提供いただいきました有線イヤホン EarAcoustic Audio STA-Pro MAX のレビューです。EarAcoustic Audio は前回の SPA-Hi End Ultra に続き2つ目です。今回の STAシリーズ の方が価格的には買いやすくなりました。STAシリーズもまたいい音ですのでぜひ最後までご覧ください。
以下では今回レビューした STA-Pro Max との比較も行っています。参考にどうぞ。
他の EarAcoustic Audio 製品のレビューはこちらです。
EarAcoustic Audio STA-Pro MAX おすすめポイント

- 銀メッキ樹脂の鏡面仕上げで軽い本体
- 高い解像度と分離感・スパッとキレのある音粒・重すぎず存在感のある低音・鋭く伸びる中高域
- リケーブル対応(0.78mm 2Pin)
EarAcoustic Audio STA-Pro MAX 製品情報
SilverAngel STA Series
STAは英語の”STAR”に由来するもので、星のように明るく、魅力的で夢のような音という意味を表しています。
情熱と光に満ちた作品群でもあり、高い性能、精巧な仕上がり、優れた解析力で、音楽の持つ神秘的で魅惑的な力を伝え、人々の心を揺さぶる製品です。テスラレベルのマグネットを搭載した強力なデュアルダイナミックドライバー
STAシリーズには高音域用にφ6mmダイナミックドライバー(N50ネオジムシングルマグネット)、中低音域用にφ10mmダイナミックドライバー(N50ネオジムデュアルマグネット)を採用したデュアルダイナミックユニットが搭載されています。テスラレベルの強力な磁気回路と二つのダイアフラムにより、驚異的な分析力と広大なサウンドステージを実現します。数百回にも及ぶ指向性シミュレーション
音楽の感情と見事な共鳴を実現するため、厳密かつ合理的な検証のもと、最適化された音響キャビティ構造を設計しました。聴きやすく、バランスの取れたサウンド
STAシリーズのバランスの取れた周波数応答曲線は、音楽鑑賞の体験を大幅に向上させ、音のディテールをより豊かに表現し、様々な楽器やボーカルの位置関係や重なりを容易に聴き分けることができます。同時に聴覚の疲労を軽減し、リスニングの持続性を高めることができます。交換可能な無酸素銅+銀メッキ無酸素銅リッツケーブルが付属
STAシリーズには2Pinコネクタを採用した交換可能な無酸素銅+銀メッキ無酸素銅導体を採用した高品位ケーブルが付属。ロスを少なく信号伝送をし、柔らかで絡みづらく、取り回しの良いケーブルです。巳年デザインのフェイスプレート
美しい銀色にメッキ加工された樹脂製キャビティ、右側にはブランドロゴ、左側には巳年記念のスネークロゴがあしらわれた機種ごとに異なるデザインのフェイスプレートがSTAシリーズの魅力的で夢のような音の世界観を表現しています。
※本製品は個体により模様が異なります。伊藤屋国際 https://www.itohya.jp/pages/sta-promax より
モデル STA-Pro Max 筐体 樹脂 ドライバー φ10mm高精細LCPダイアフラム(デュアル磁気回路)+φ6mmチタンコートダイアフラム デュアルダイナミックドライバー 感度 110dB インピーダンス 30Ω 再生周波数帯域 10-30,000Hz ケーブル 無酸素銅+銀メッキ無酸素銅リッツケーブル(2Pin(φ0.78mm)-3.5mm)
EarAcoustic Audio はこちらで他モデル含めて確認できます。

今回のSTAシリーズと前回のSPAシリーズの立ち位置は以下とのことです。
◤Tips◢
— EarAcoustic Audio Japan (@EarAcoustic_jp) March 10, 2025
Q.シリーズ名の「SPA」「STA」はどういう意味?#EarAcousticAudio pic.twitter.com/rnOBo3gzyl
SPAシリーズ・STAシリーズの違いは前回のレビューでも紹介したようにこちらのスプレッドシードにまとめられています。こちらも参考にどうぞ。
#EarAcousticAudio 製品のスペックをまとめたスプレッドシートの内容を少し編集いたしました。
— 株式会社伊藤屋国際 (@itohya_info) February 19, 2025
ご好評いただいているSPAシリーズに続くSTAシリーズも発売に向けて準備を進めており、予価を掲示いたしましたのでご参考ください。https://t.co/zzAO3uZsUR pic.twitter.com/hzQXq6PvA6

ギャラリー

内容物はこちらです。
- 本体
- ケーブル(0.78mm 2Pin – 3.5mm)
- シリコンイヤーピース 2種3サイズ
- キャリングケース
- 他マニュアル等紙類
昨今の有線イヤホンとしては標準的なセットです。キャリングケースは外箱と同じくシルバーの映えるデザインです。

イヤーピースは前回の SPA-Hi End Ultra と同じシンプルなシリコンイヤーピースです。
- 背が高め・軸が硬め・径が小さいタイプ
- 背が低め・軸が柔らかめ・径が大きいタイプ

ケーブルはSPAシリーズとは異なり、シックなブラックのケーブルです。素材は無酸素銅+銀メッキ無酸素銅です。被膜でツルツルとした質感です。柔らかく、余計なクセがなくて取り回しがいいですね。

こちらが本体です。R側には EarAcoustic Audio のロゴ、L側には巳年記念のスネークロゴがあしらわれています。フェイスプレートの模様は個体ごとに異なるとのことですが、今回提供いただいたものは公式画像よりも黒が多めですね。これはこれでクールでよきです。

本体は銀色でツルツル&ピカピカです。SPAシリーズとは異なり金属製ではなく銀メッキの樹脂製ですので意外と軽いです。(測ると 6g (片側本体のみ。イヤーピース・ケーブルなし)) でした。この滑らかな形状が耳にフィットしてくれます。

ケーブル接続はほぼフラットな0.78mm 2Pinです。

私が装着するとこんな感じです。この個体のフェイスプレートが黒多めだからというのもありますが、意外と落ち着いたカラーになっていて馴染みがいいですね。
レビュー
(NW-WM1AM2 で再生。ケーブル・イヤーピースは付属のものを使用。)
装着感
装着感は良好ですね。カスタムIEMほどではないもののピタッと耳にフィットしてくれます。本体が樹脂製ですので重量としても軽く、耳への負担が少ないものいいポイントです。遮音性も高いです。本体は軽いですが音漏れは少なく問題ありません。
音質
個人的音質イメージはこちらです。

輪郭のはっきりしたキレのいい音粒・軽すぎず程よい低音・鋭く伸びる中高域・やや広めの空間が印象的です。
一聴して印象的なのは全体的に余分な余韻があまりないスパッとキレのいい音粒である点です。音源の一音一音の輪郭が非常にはっきりとしています。解像度・分離感は全体と通して非常に高く、余計な味付けのが少なくカラッとした雰囲気です。細かな音まで掴みやすいです。
低音は十分存在感はありますが重低音だとか迫力があるとかまではいかず、気持ち少し強調されているかもなくらいの量感です。余計な余韻がないのでドラムのキレも良いです。ドラム・ベースもしっかり聴き取れますがそれよりも後述する高域の方が存在感があります。フラットというよりは気持ちドンシャリといった感じですね。
中域・ボーカルは低域よりも少し近めに感じられます。ボーカル曲ですと、若干ボーカルが他の楽器よりも近くはっきりと感じられました。ただし先に書いたように余韻は少なめですのでボーカルの引きも速いです。あっさりすぎて物足りないといった印象を持たれるかもしれません。
高域は他の低域・中域よりも鋭く最も存在感があるように感じました。シンバルやハイハットの細かな音の再現性が特に高いですね。じっくり聴いていると今まで聴いていた曲でもドラムの音で細かな新しい発見が出てきます。ですのでこういったシンバルやハイハットの鋭い音が苦手な方にはおすすめできないかなと思いました。
音の空間としてはやや広めに感じました。特に中域・高域の上・左右への広がりが感じられます。輪郭のはっきりとしたキレのいい音が広めに配置されているような印象です。
リスニングよりかはモニタリング的な音質に思いました。余計な余韻はなく、解像度の高い音ではありますが、低域・高域がほどよく調整されており、味気ないといった感じはないような音になっていますね。クリアで解像度・分離感高い音が好き、バランス面で強調・偏りがない方が良いという場合に良い選択肢になるはずです。

qdc SUPERIOR, 水月雨 (MOONDROP) Aria 2 との比較
今回は価格の近い、以下の2機種との比較です。



EarAcoustic Audio STA-Pro MAX | qdc SUPERIOR | 水月雨 (MOONDROP) Aria 2 | |
---|---|---|---|
ドライバー | φ10mm高精細LCPダイアフラム(デュアル磁気回路)+φ6mmチタンコートダイアフラム | ダイナミック型(10mm径シングルフルレンジ) | 特許構造ダイナミック TiNセラミックドーム 複合振動板 |
インピーダンス | 30Ω | 16Ω | 33Ω±15%(@1kHz) |
音圧感度 | 110mW | 100dB SPL/mW | 122dB/Vrms(@1kHz) |
再生周波数帯域 | 10 ~ 30,000Hz | 10 ~ 40,000 Hz | 16Hz-22,000Hz(IEC61094,Free Field) |
参考価格(e☆イヤホン 2025/03/12現在) | ¥14,200 税込 | ¥11,889 税込 | ¥15,300 税込 |
STA-Pro MAX のみ2DD、それ以外は1DDのイヤホンです。
qdc SUPERIOR と聴き比べると、EarAcoustic Audio STA-Pro MAX と雰囲気・傾向は似ていますね。どちらも全体的に解像度が高く、余韻は少なめで輪郭がはっきりとしていてキレのいい音達です。その中での違いは、 STA-Pro MAX がより余韻・味付け・偏りが少なく、淡々とさっぱりとした印象です。それに比べて qdc SUPERIOR は少し余韻と低域・高域に盛り上がりがあり、やや滑らかに感じます。
水月雨 (MOONDROP) Aria 2 と聴き比べると、こちらは EarAcoustic Audio STA-Pro MAX と傾向が異なっています。水月雨 (MOONDROP) Aria 2 の方がより余韻が多く滑らかです。低域の盛り上がりや、中高域の広がりもSTA-Pro MAXと聴き比べるとよりはっきりと感じられます。STA-Pro MAX はスピーディで Aria 2 はゆったりとも言えますね。
どちらとも解像度・分離感だけで見ればSTA-Pro MAXの方が強く、細かな音を漏らさず聴くことには向いています。モニタリング的でもあり、さっぱり・あっさりとも言えます。どれも価格に対して十分に良いイヤホンでありますがこういった傾向・バランスの違いがあります。好み・聴く曲によって選ぶといいでしょう。
イヤーピース・リケーブル例
装着感の向上と中高域の広がりを意識したイヤーピース・リケーブル例です。
イヤーピースは SpinFit NEO にしました。SpinFit といえば首が曲がるイヤーピースですがこちらもそれにあたり、かつ耳に吸い付くような素材でフィット感をかなり向上させてくれます。フィット感が向上したことで低音のディティールをより感じやすくなりました。

リケーブルは SoundsGood Nuada にしました。Nuada は 4N純銀 x 40本のケーブルです。ナイロン被膜で柔らかく取り回しがよく、プラグを2.5mm/3.5mm/4.4mmに交換できるという点でも使いやすいケーブルです。リケーブルすることで中高域に自然な広がりが感じられます。STA-Pro MAX の解像度の高さをキープしつつも広がりを加えてくれます。


EarAcoustic Audio STA-Pro MAX まとめ
前回の SPA-Hi End Ultra もビジュアルとサウンド面でいい製品に思いましたが、今回の STA-Pro MAXもまた、




