こんにちは ! 今回は先日購入した SHANLING TINO 有線イヤホンレビューです。本サイトでSHANLING製品のレビューは初めてです。TINO は 美麗な見た目と芳醇な低音が聴けるとのことで購入しました。ぜひ最後までご覧ください。
今回比較しているイヤホンはこちらです。
SHANLING TINO おすすめポイント

- 箔焼きの美麗なデザイン
- 厚くパンチのある、広がりのある低域・濃厚で滑らかな音粒
- リケーブル対応(0.78mm 2Pin)
- 別売りのコネクターで4.4mm or Type-C にも接続可能
SHANLING TINO 製品情報
伝統技法を反映した魅力的な箔焼きシェルデザイン
TINOの精巧で美しいフェイスプレートは、中国の伝統技法である、箔焼きによってデザインされています。超軽量&エルゴノミクスによる、快適な装着性
3Dプリント樹脂設計により、人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインを可能とし、耳へスムーズにフィットしイヤホンの重量を感じさせない理想的な形状のシェルデザインを実現しました。デュアルドライバー設計高精度2Wayクロスオーバー
●低域:10mm PUサスペンション液晶ポリマーダイヤフラム
TINOに採用される大口径ドライバーは、柔軟性に優れたポリウレタン・サスペンションを備えた、液晶ポリマーダイヤフラムを採用しています。●中・高域:8mm DLCカーボンダイヤフラム
DLC(ダイヤモンドライク・カーボン)ダイヤフラムを搭載したドライバーは、非常に薄く硬質であり、高潤滑性に優れていることで、中高域の伸びを向上させています。日本の大黒製ボイスコイルと高効率N52マグネティック回路
10mm&8mmドライバーの双方に、軽量で高い変換効率有す大黒製ボイスコイルと、N52マグネティック回路を採用することで、駆動力に優れスピード感と繊細さを兼ね備えた、トランジェントレスポンスを実現しています。リファレンスカーブに基づき最適化より豊かで自然な中低域を実現
TINOはHRTF(頭部伝達関数)の研究データと、ポピュラーなレスポンスカーブに基づきチューニングされ、サブベースとベースを豊かに表現するよう緻密に調整されています。182本の同軸OFCハイグレードケーブル採用
TINOのケーブルには、182本の高純度OFC銀メッキ銅線を、内部に二層導体同軸構造で採用しています。0.78mm 2pinリケーブル対応 モジュラーコネクタ
付属ケーブルはSHANLINGの新たなモジュラーデザインを採用し、3.5mmシングルエンドを標準搭載し、別売のアタッチメントで4.4mm・USB-Cへ換装することも可能になっています。付属品
MUSIN https://musinltd.com/Importbrands/954.html より
メタルキャリングケース
イヤーピース2種(計9ペア)
0.78mm 2pin専用ケーブル
3.5mmモジュラーコネクタ



ギャラリー
(SHANLING TINO と別売りの 4.4mmコネクター・Type-Cコネクターも購入していますので合わせて紹介します。)

内容物はこちらです。
- 本体
- イヤーピース2種(計9ペア)
- 0.78mm 2Pin ケーブル (3.5mm コネクター装着済み)
- メタルキャリングケース
標準的なセットですが、イヤーピースがやたらと多いです。

そのイヤーピースは 2種付属しています。どちらもシリコンタイプのイヤーピースです。
- グレーのイヤーピースは4サイズ付属しています。背が高め、しっとりとした肌触りです。
- ブラックのイヤーピースは5サイズ付属しています。背が低めで、こちらもしっとりとした肌触りです。
イヤホンに付属のイヤーピースはせいぜい2種3サイズ入っていることが多いですが、9ペアは多いです。これだけあれば自分にピッタリのものがどれか吟味できるのでいいですね。

付属のケーブルは高純度OFC銀メッキ銅線を182本使用した、シルクのような白さのケーブルです。程よい太さで柔らかく使いやすいです。(このくらいの太さが個人的にはちょうどいいです。)
さらに特徴的なのはコネクターを取り外すことができ、別売りの4.4mmコネクター、USB Type-Cコネクターに付け替えることができます。これによりケーブルの使い勝手はそのままに別の機器にも接続できます。

こちらが本体です。フェイスプレートは中国の伝統技法の箔焼きによるもので美麗なデザインです。個体ごとに模様も異なります。その周りはゴールドで囲まれていたりと高級感があります。

本体は樹脂製です。滑らかでツルツルとした質感です。本体は軽いですね。(実際測ると片側 5g(イヤーピース・ケーブルなし)でした。)

ケーブル接続はフラットな0.78 2Pinです。

実際つけてみるとこのようになります。そこまで横に飛び出すことはありません。見た目的にも馴染みいいですね。
レビュー
(NW-WM1AM2(3.5mm/4.4mm)、Xperia 1 VI(USB Type-C) で再生。ケーブル・イヤーピースは付属のものを使用。)
装着感
装着感は良好です。程よいサイズの本体が耳にしっかりフィットしてくれます。耳からの飛び出しも少ない方です。形状的にもSennheiser(ゼンハイザー) の IEシリーズに似ていますね。付属のイヤーピースの数が多いので合うサイズが見つけやすいのもGoodポイントです。遮音性も高く、音漏れしやすいということもなく問題ないです。
音質
個人的音質イメージはこちらです。

濃く厚くパンチのある低域・滑らかで余韻のある音粒・はっきりとした中高域・しっとりと広がりのある空間が印象的です。
一聴して感じたポイントは低域の濃さ・厚さ・パンチ・広がりですね。濃厚な低域が全体をしっかりと支えて迫力をもたらしてくれます。遮音性の高さも相まって迫力と没入感のある空間で曲を聴くことができます。
全体の音粒は滑らかで棘がないです。耳馴染みよく聴きやすいですね。個々の余韻も程よくあり、滑らかにつながっています。1音1音の分離感は低いかなと思いましたが、解像度は十分あり、ぼやけているといったことはないです。キレキレなサウンドや疾走感を求める場合には他のイヤホンの方が良いと思います。それよりも滑らかで濃厚なサウンドを求める場合にはおすすめですね。
バランスとしては基本的には低域がメインですが中・高域も埋もれずしっかりはっきり聴き取れます。低域は余韻と広がりのあるようですが、中・高域はそれよりは余韻少なめでスッキリしているようです。下の方で濃い音が広がっている中でボーカルや高域がスッと通っているような感じです。
空間の広さとしては低域は下への沈み込みと左右への広がりがありますね。なかなかに厚く広いです。一方、中・高域は狭くもないですが広がりもあまりなく、素直にスーッと鳴っているような印象です。
2種のダイナミックドライバーが織りなすサウンドは濃厚滑らかで厚い低域がポイントですね。価格を鑑みても十分コスパはいいと思います。男性ボーカルやライブ音源との相性が良いと思います。



qdc SUPERIOR, SIVGA Que との比較
価格の近い、かつ音の傾向も近い、qdc SUPERIOR, SIVGA Que それぞれとの比較です。それぞれのレビューはこちらです。


SHANLING TINO | qdc SUPERIOR | SIVGA Que | |
---|---|---|---|
ドライバー構成 | ダイナミックドライバー 10mm PUサスペンション液晶ポリマーダイヤフラム×1 8mm DLCカーボンダイヤフラム×1 | ダイナミック型(10mm径シングルフルレンジ) | 10mm ベリリウム振動膜ダイナミックドライバー |
インピーダンス | 16Ω | 16Ω | 32Ω |
音圧感度 | 113±3dB | 100dB SPL/mW | 108dB +/-3dB |
再生周波数帯域 | 18Hz ~40,000Hz | 10 ~ 40,000 Hz | 20Hz ~ 20KHz |
参考価格(e☆イヤホン 2025/02/15現在) | ¥12,870 税込 | ¥11,889 税込 | ¥12,980 税込 |

どれも1万円台前半のイヤホンです。共通してダイナミックドライバー搭載ですが、今回の SHANLING TINOだけは2種類を搭載しています。
SHANLING TINO はこの中では最も全体的に音が濃く、低域にパンチがあります。音粒に余韻があり、滑らかなつながりです。その結果、分離感はこの中では一番低いですね。キレよりも滑らかさ、疾走感よりも落ち着いた雰囲気がメインです。ボーカルの近さ・リアルさはどれも同じくらいに思いました。
qdc SUPERIOR はこの中では余韻控えめでスッキリした、キレのある音粒です。最もスピーディですね。低音にもキレはあるものの全体からすると中域・ボーカルと低域がともにメインといったバランスです。他2つとは方向性が違っています。
SIVGA Que はSHANLING TINO に似て滑らかで棘のない音粒です。ただし余韻はTINOよりやや少なくスッキリしています。低域も厚めですがパンチ・キレがあるというよりは優しく押し上げるような低域です。全体的にゆったりとした雰囲気です。
この価格帯で中低域寄りのイヤホンは他も含めて多々ありますが、その中でもそれぞれ違った特徴があります。今回の SHANLING TINO は滑らかで濃厚なサウンドがポイントですね。
イヤーピース・リケーブル例
今回は SHANLING TINO の低域の良さをより活かすようなイヤーピース・リケーブル例です。
イヤーピースは LEPIC nuon 空間音響イヤーピース boost にしました。音の広がりと低音のより濃くはっきりとさせたい時におすすめです。TINO の低域にピッタリと思います。

リケーブルは SoundsGood Samael にしました。4N無酸素銅と銀メッキ単結晶銅のケーブルです。癖になる中低域表現を加えたということで今回の TINO の低域に躍動感を与えてくれるようでした。見た目はレッドにブラックと派手ですがサウンドには優しさがあります。


SHANLING TINO まとめ

- 箔焼きの美麗なデザイン
- 厚くパンチのある、広がりのある低域・濃厚で滑らかな音粒
- リケーブル対応(0.78mm 2Pin)
- 別売りのコネクターで4.4mm or Type-C にも接続可能
ビジュアルの良さもさることながら濃く滑らかなサウンドを聴かせてくれるイヤホンですね。別売りのアダプターであらゆる環境に対応できるというのもGoodポイントです。価格的に入門としてもいいですし、サブとしてもいいイヤホンと思います。ぜひ一度お試しください。
それではまた次の記事で !






