こんにちは ! 今回は先日購入した DUNU Kima2 Limited のレビューです。Limited の名前の通り世界限定999台のイヤホンです。見た目の鮮やかさもさることながらサウンド面でも好評になっています。私も購入し聴いてきましたが確かに噂通りいいサウンドを聴かせてくれます。ぜひ最後までご覧ください。
本サイトでレビューしているDUNU製品はこちらです。
おすすめポイント
DUNU Kima2 Limited
- 鮮やかなグリーンの金属筐体
- 明るく見晴らしのいい空間・高い解像度、分離感、ボーカルをしっかりと聴けるバランス
- 付属ケーブルはマルチプラグ(3.5mm/4.4mm)
- イヤーピースが4種付属
- リケーブル対応(0.78mm 2pin)
製品情報
KIMA2 Limited
世界限定999台
チューニングはKIMA2と同様ですが、外観、パッケージ、付属品に若干の違いがあります。VERNUSから進化した 最適化されたサウンド・シグネチャー
HAYABUSA ULTRAの高磁束密度回路システム
ECLIPSE
ECLIPSEユニットの磁気回路システムは、 優れたパフォーマンスを実現するために、 完全にカスタム設計され、CNC加工されている。次世代DLCコンポジットドーム振動板
美しい金属のマスターピース
4芯単結晶銅と銀メッキ単結晶銅の ハイブリッドケーブル、 衝撃吸収ナイロン付き
Q-Lock Mini互換プラグシステム
多彩なアクセサリー
イヤーチップ
S&S Eartips
Candy Eartips
Vocal Enhancement Eartips
Atmosphere Enhancement Eartips主な仕様
DUNU https://dunu.jp/kima2limited.html より
重量: 約10.5 g (片側)
応答周波数: 5 Hz – 40 kHz
インピーダンス: 20 Ω
感度: 108dB/mW (@ 1 kHz), 125 dB/Vrms (@ 1 kHz)
THD: <0.3% @ 1 kHz
Driver Configuration: 1ダイナミック
Dynamic Driver Units:エクスターナルマグネティックDLC複合振動板ダイナミックドライバ
ケーブル: 4-core, Single-Crystal Copper with Silver Platied OCC
ケーブル長: 1.2 ± 0.1 m
ケーブル・コネクタ: 2Pin 0.78
プラグ: Q-Lock Mini インターチェンジブルプラグシステム
付属プラグ: 3.5 mm TRSシングルエンド、4.4 mm TRRRSバランス
ギャラリー
DUNU Kima2 Limited の付属品はこちらです。
- 本体
- ケーブル (0.78mm 2pin) マルチプラグ(3.5mmアンバランス/4.4mmバランス)
- イヤーピース(4種)
- クリーニングクロス
- クリーニングツール
- クリップ
- 本体収納ケース
- ポーチ
- プラスチックイラストスタンド
- 他紙類
とにもかくにも付属品が多いです。イヤーピースが4種もあることに加えてメンテナンスに使えるツール・本体を収納するケース・自立するポーチまでついています。
ちなみに、Limited ではない Kima2 (https://dunu.jp/kima2.html)とでは付属するポーチが異なっています。Limited の方が自立してさらに容量も大きそうです。
付属のイヤーピースは以下の4種です。
S&S Eartips:
DUNUが独自に開発したS&Sイヤーチップは、 柔軟なシリコンのみで作られており、 傘の外側と音のガイドチューブの両方が まっすぐな壁になっています。 このイヤーチップは、スタジオレベルの オーディオ再生を実現しながら、 より優れた音場性能を提供します。Candy Eartips:
DUNUが新たに開発したCandy Eartipsは、 柔軟性のあるシリコン製の外傘を使用し、 厚みのあるサウンドチューブでサポート力を 強化。このイヤーチップは、より豊かな 空気感と密度の高いボーカルを提供します。Vocal Enhancement Eartips:
ブルーカラーのダクト・イヤーチップは ボーカル強化用に設計されており、 ボーカルのイメージをよりクリアに表現し、 ボーカルのリスニングに最適です。Atmosphere Enhancement Eartips:
DUNU https://dunu.jp/kima2limited.html より
レッドカラーのダクトイヤーチップは、 低域を増強するイヤーチップとして機能し、 低音域のパフォーマンスを高め、 ポップミュージックの雰囲気ある存在感を 引き立てる。
(毎度そうですが、DUNUさんはイヤホンに付けるイヤーピースがやたら多いです。)以前のDUNUのイヤホンに付属していたものと同じですね。どれも使いやすいイヤーピースですが特にS&S Eartipsは真っ直ぐであるにもかかわらずフィット感がよく、イヤホンの個性を素直に鳴らしてくれるようで使いやすいです。
ケーブルは4芯単結晶銅+銀メッキ単結晶銅の0.78mm 2pin で 3.5mmアンバランス・4.4mmバランス接続に対応できるマルチプラグです。デザインと・素材ともにDUNU TITAN S2(レビューはこちら)と(本体との接続部分以外は)ほぼ同じもののようですね。太めで癖はあります。
ちなみにケーブルには999台中のシリアルナンバーが記載されています。
こちらが本体です。ステンレススチール製で鏡面仕上げされています。鮮やかで見る角度によって変わるグリーンが美しいですね。シンプルで幾何学的なデザインが映えます。ただし、指紋と傷は目立つので取り扱いには注意が必要です。
それなりの重さはあり、測ってみると片側11g(片側のみ(ケーブル・イヤーピースなし))でした。
ノズルも金属製ですが、回して取れるようにはなっていません。
ケーブル接続は浅い窪みのある0.78mm 2pinです。
レビュー
(プレイヤーはNW-WM1AM2、イヤーピース・ケーブルは付属のものを使用)
装着感
イヤホン本体はやや小さめで耳にすっぽりと収まります。装着感は良好ですが本体よりもイヤーピースで支えているような状態になります。(私がそうですが)耳が大きい方は大きめのイヤーピースの方が安定しますね。耳が小さい方の方がより密着すると思います。音漏れはそこまでせず、遮音性もそこそこ高めですね。本体は金属製ですが(コンパクトな分、)案外耳に重みがあるような感じはなく、長時間聴きやすいですね。
音質
明るくスッキリとした、解像度・分離感のある空間・程よく滑らかな音粒・近いボーカル・全体のレスポンスの良さが印象的です。
明るくスッキリとした、見晴らしのいい空間が鳴ります。Kima2 の一番のポイントかと思います。重さ・もたつきがなく、小気味好く音を聞くことができます。ただし明るいといっても高域が強いということでもなく、低・中・高バランスよく鳴らしてくれます。やや中低域寄りかなと思います。しかし低音は重すぎず、レスポンスよく鳴らしてくれますね。リスニング向きのバランスでボーカル曲・ポップスを楽しく聴くのに良いです。
バランスとしては中低域寄りでボーカルもグッと近く細やかに鳴らしてくれます。ボーカルはベースよりも半歩前に出ているような近さです。ボーカルがメイン、ついでベースがボーカルを邪魔しない程度に広がりながら鳴っています。高域もこれらよりは控えめですが十分鳴っています。刺さることも不快感もなく(高止まり感は多少ありますが)綺麗に聴くことができます。
音粒は滑らか目で耳障りが良いですね。HAYABUSA ULTRA はなかなかにキレキレの音粒でしたがこちらは優しいタッチで聴きやすいです。滑らかですが余韻はほどほどですので解像度・分離感も十分にあり、ある程度音数が多くても聴き分けることができます。(ただしHAYABUSA ULTRAの方がより解像度・分離感に特化しているのはそこには及びません。)リスニングよりモニタリングとして聴きたい・ハイテンポで音数が多くてもきっちり細かく聴きたいなんて場合には他のイヤホンに任せた方が良さそうです。そうでなくリスニングとして聴くにはいいイヤホンですね。
空間の広さはそこそこに思いました。先に書いたように低域に広がりがあるものの他のイヤホンも踏まえるとそこまではなく、標準的かなと思います。もうちょっとあってもいいかなとは思いました。
付属のイヤーピースですが、S&S Eartips が上記に書いたことを素直に鳴らしてくれるようです。Vocal Enhancement EartipsやAtmosphere Enhancement Eartipsにすると低域にブワッと広がりが出て包まれるように聴くことができます。Candy Eartipsにすると広がりはそのままにボーカル・中低域をやや強まるような印象でした。個人的には S&S Eartips がバランスよく聴きやすいかなと思いました。
低・中・高いいバランスでまとまっているため、3.5mmアンバランス接続でも十分楽しめると思います。4.4mmバランス接続でも良いですが、アンバランスの方が無理に広げずまとまりがあって良いではと思います。
リスニングとして楽しめるいいバランスに仕上がっていると思います。万能に楽しめますが、ボーカル曲が良いですね。
イヤーピース・リケーブル例
装着感を高めつつクリアで明るいサウンドで聴けるようなイヤーピース・リケーブル例です。
イヤーピースは AZLA SednaEarfit Crystal 2 にしました。SednaEarfitシリーズは本サイトでも度々紹介していますがピタッと耳に吸い付くイヤーピースです。Crystal 2は3Dサラウンドに特化した設計をされており、より鮮明に聴くことができます。
ケーブルは SoundsGood Citrus が好みでした。銀メッキとグラフェンを使用したケーブルです。最初は見た目で選んだのですがサウンドとしてもより明るく華やかに聴くことができます。もともと明るめの Kima2 Limited にもおすすめですね。
AZLA HORIZONⅡとの比較
価格が近いAZLA HORIZONⅡとの比較です。AZLA HORIZONⅡのレビューはこちらです。
DUNU Kima2 Limited | AZLA HORIZONⅡ | |
---|---|---|
ドライバー構成 | エクスターナルマグネティックDLC複合振動板ダイナミックドライバ | ダイナミック型(ベリリウムコーティング10mm径シングルフルレンジ) |
インピーダンス | 20 Ω | 17.7Ω(±10%@1KHz) |
音圧感度 | 108dB/mW (@ 1 kHz), 125 dB/Vrms (@ 1 kHz) | 107 dB SPL/mW(@1KHz) |
再生周波数帯域 | 5 Hz – 40 kHz | 10 – 40,000 Hz |
ケーブル | 4-core, Single-Crystal Copper with Silver Platied OCC Q-Lock Mini インターチェンジブルプラグシステム(3.5m/4.4mm) | 銀メッキOFCケーブル(約120cm) プラグ(ストレート):3in1マルチプラグ(3.5mm/2.5mm/4.4mm) |
イヤーピース | S&S Eartips Candy Eartips Vocal Enhancement Eartips Atmosphere Enhancement Eartips | AZLA SednaEarfi ORIGIN Black |
参考価格(eイヤホン 2024/11/17現在) | ¥19,990 税込 | ¥17,820 税込 |
どちらもダイナミックドライバー1基のイヤホンです。そのほか、ケーブルがマルチプラグであることも共通点です。イヤーピースもどちらもクオリティの高いものが付属していますが DUNU Kima2 Limited は多いです。(DUNUさんはいつもイヤーピースが多い。)
サウンドの印象ですが、どちらも傾向は似ており、滑らかで聴きやすい音粒で聴くことができます。中低域寄りでリスニングが楽しいのも似ていますね。その中でも異なるのは、DUNU Kima2 Limited はより明るく見晴らしがよく、AZLA HORIZONⅡはより低域が濃く広がりがあるという点です。Kima2 Limitedはより余韻少なめで解像度・分離感が高いです。重たすぎすレスポンスがいいですね。ただし空間はそこまで広くありません。一方、AZLA HORIZONⅡは低域がより強めで濃い印象です。中低域に広がりが多く、広大な空間を鳴らしてくれます。しかし解像度・分離感は(十分あるものの)Kima2 Limitedほどではないですね。滑らかで繋がりのある音です。
どちらも傾向は似ており、万能に使いやすい優等生ではありますが、より明るく軽快に聴けるDUNU Kima2 Limitedか、濃厚に広大に聴けるAZLA HORIZONⅡか、といった違いが印象的でした。
まとめ
毎度DUNUさんは付属品も含めてクオリティの高いセットをリリースされていますが、今回のKima2 Limitedもそれに漏れず良いセットですね。幅広いジャンルで楽しめますが特にボーカル曲を聴くのにおすすめです。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !