こんにちは ! 今回は有線ピヤホン5ことHi-Unit 003-pnkの購入レビューです。ピヤホンシリーズは本サイトでも度々レビューしていますが、今回の有線ピヤホン5はその中でも最新のフラッグシップモデルです。価格も高めですがそれを上回るほどの完成度です。ぜひ最後までご覧ください。
本サイトでレビューしているピヤホン・ピッドホンシリーズはこちらです。
価格の近い、final A6000 との比較もしております。こちらもどうぞ。
おすすめポイント
有線ピヤホン5 Hi-Unit 003-pnk
- ブラックとゴールドの美しい外観
- 各帯域で非常に高い解像度
- 迫力のある低音
- キレのある音粒
- リケーブル対応 (0.78mm 2pin)
製品情報
Hi-Unit 003-pnk(有線ピヤホン5)は、2022年に開催されたクラウドファンディングで1億円の支援を集め話題となったHi-Unit 001-pnk(有線ピヤホン3)の経験を活かし、ピヤホンシリーズで最高レベルの音質を追求したモデルです。クリアで心地よい高音域と、迫力のある低音域を実現し、まるでライブ会場にいるような立体感のあるチューニングとなっています。
型番:Hi-Unit 003-pnk
ドライバー:ダイナミックドライバー(デュアル磁気回路)
再生周波数域帯:20-20,000Hz
インピーダンス:18Ω
音圧感度:108db
筐体材質:アルミ合金
ケーブル長:1.2m ※別売りで1.8mのケーブルがあります
付属品:イヤーピース2種3サイズ(各S/M/L)、キャリングケース【ハウジング】
黒ベースのフェイスプレートに、日本の伝統技法である『金継ぎ』を想起させるデザインを施し、美しさを際立たせる仕上がりになっています。
ハウジングには、ピヤホンの象徴ともいえる【バイブスくん】と、ピヤホンブランドマークの【PNK】を配置しています。【ケーブル】
有線ピヤホン3と同じ2pinのOFC銀メッキケーブルを採用。重厚な低域と解像度の高い音質を実現しました。ケーブルの長さは、日常使用にちょうどいい1.2mです。
※別売りで、楽器演奏時のモニターリスニングなどに最適な1.8mの単品ケーブルもあります。【付属品】
Hi-Unit https://hi-unit.jp/blogs/products/hi-unit003-pnk より
・キャリングケース
・シリコンイヤーピース1種3サイズ(S/M/L)
・ウレタンイヤーピース1種3サイズ(S/M/L)
ギャラリー
付属品はこちらです。
- 本体
- ケーブル (0.78mm 2pin – 3.5mmアンバランス)
- イヤーピース (シリコンタイプ・ウレタンタイプ 3サイズずつ)
- ケース
- 他紙類
有線イヤホンでは標準的なセットです。ケースはピヤホンシリーズお馴染みのものですね。
イヤーピースはシリコンタイプとウレタンタイプの2種が付属しています。有線ピヤホン3でも2種付属していましたが、シリコンタイプは3とは別のものが付属しています。軸は硬め・背は高めでサラサラとした質感です。3のものよりもグレードアップしているように思います。
付属のケーブルは有線ピヤホン3と同じ、OFC銀メッキケーブルです。本体と同じくブラックとゴールドのクールなデザインです。
こちらが本体です。ブラックとゴールドでかっこいいですね!ピヤホンシリーズお馴染みのバイブスくんとPNKのロゴが内側に刻まれています。”日本の伝統技法である『金継ぎ』を想起させるデザイン”ということで和とロックが融合したようなデザインですね。
本体はアルミ合金製でサラサラでひんやりとしています。よくあるレジン製よりも高級感があり重みがありますね。(計測したところ7g(片側本体のみ)でした。)ボディとノズルは分かれておらず同じアルミ合金製になっています。
ケーブル接続はフラットな0.78mm 2pinです。リケーブルしやすく、使いやすいですね。
有線ピヤホン3と並べてみるとこんな感じです。フェイスプレートは3よりもゴールドが増え、ゴージャス感が増していますね。形状は同じではなく、フェイスプレートは3よりもやや小さめに、ボディの厚みは3よりも増しています。また、ノズルは3では別パーツでしたが5は分かれていません。細かな変更が実はありますね。
レビュー
(プレイヤーはNW-WM1AM2、ケーブルは付属のもの、イヤーピースは付属の2タイプで視聴)
装着感
装着感は良好ですね。形状はシンプルですが耳に程よくハマってくれています。サイズも有線イヤホンの中ではそこまで大きくはないので耳が小さめな方も問題なく使えると思います。遮音性は高く、音漏れも問題ないですね。(ただしqdc SUPERIOR(レビューはこちら)のようによりカスタムIEMに近い形状をしたイヤホンの方がより耳に密着します。)
音質
非常に高い解像度と分離感・共存する迫力のある低音・キレのある音粒・スッキリしすぎない程よい余韻が印象的です。
一聴して最初にくるインパクトは解像度が非常に高いことです。下から上まで漏らさず鳴らしてくれます。研ぎ澄まされていますね。ドラム・ベース・ボーカル・シンバル・ピアノ等、それぞれの存在感がしっかりとあります。有線ピヤホン3でも解像度は高かったですがさらに研ぎ澄まされています !
次いで特徴的なのは低音寄りのバランスで迫力があることです。有線ピヤホン3でも低音のキレはありましたがそれよりもさらに低音にパワーとキレが増され、よりリスニング向きになったようです。さらに有線ピヤホン5の特徴なのがこの低音の迫力と全体の解像度の高さがうまく共存しているということです。低音が重すぎず、ボワっとすることなくブーストされ、中高域を損なうことなく迫力と解像度を両立しています。バランスが絶妙です。
音粒の芯はキリッとしており低音の余韻はやや多め、中高域の余韻は少しあるかなくらいです。スッキリとした音の並びですが先に書いた低音の迫力があるおかげでさっぱりしすぎだとか味気なさは感じないです。
空間の広さも広めですが左右への広がりが特にありますね。先に書いた低域が特に広がりがあります。下の方で広がりがありつつも中高域はそこまで広がらずダイレクトに伝わってくるような印象です。重めでありつつも女性・男性ボーカルどちらでもしっかり楽しめます。
イヤーピースが2種(シリコンタイプ・ウレタンタイプ)付属しており、それぞれで音の傾向も異なってきます。シリコンタイプはよりスッキリ目になり見通しが良いですね。ウレタンタイプは密閉度が高まり、低音とボーカルがより濃くなりました。ウレタンタイプが有線イヤホンに付属することはそう多くなく、これもまた今作の特異な点です。個人的にはシリコンタイプの方が分離感が高く、有線ピヤホン5の良さを活かせているようで好みでした。(シリコンタイプで十分濃い音を鳴らしてくれます。)
あえて合わないケースを言うならば、低音が重めなので明るい女性ボーカルを明るく楽しみたいといった場合には他のイヤホンの方が良いと思います(例えば水月雨(レビューはこちら)、TANCHJIM(レビューはこちら)のイヤホン)。それ以外であればあらゆるジャンルで楽しく聴けますが、やはりロックやメタルが最も得意ですね。ギターの細かなピッキングもお手のものです。スタジオ録音音源・ライブ音源どちらも楽しいですが、ライブ音源でも解像度高く聴かせてくれます。
大好評だった有線ピヤホン3がさらに極まってきた、そんなイヤホンかと思います。価格以上の価値はありますね。購入して最初聴いた時は衝撃でした。
イヤーピース・リケーブル例
有線ピヤホン5ですが、付属品で十分良い音です。というのもリケーブル・イヤーピースを変えても傾向が変わるものの、個人的には結局付属品のままが一番しっくりくるんですよね(特にリケーブル)。それだけ調整がしっかりとされているのだと思います(アンバランス・バランスどちらも調整はされているとのことです)。以下も試しておすすめですがそのままでも十分いい音です。
イヤーピース1つ目は オーディオテクニカ AT-ER500 です。これは有線ピヤホン3他でも紹介したのですが低音をより引き締めたい時におすすめのイヤーピースです。体温で変形する素材を使っており、耳に馴染むように形が変わるのもポイントです。
イヤーピース2つ目は LEPIC nuon 空間音響イヤーピース boost です。こちらは低音を強めたいとともにより空間を広めたいときにおすすめです。特に中高域に広がりが出ます。
リケーブル1つ目は Hi-Unit 龍柱 4.4mmバランスケーブルです。こちらは有線ピヤホン3でも紹介しましたが元々有線ピヤホン3のクラウドファンディングの特典だったものです。(現在単体で販売されています。) こちらは付属のケーブルから大きく変わらず、音の分離感・左右への広がりを高めることができます。
リケーブル2つ目は e☆イヤホン・ラボ Obsidian GeN2 です。こちらは e☆イヤホン独自のeLSAS導体(高純度銅と銀を配合)を採用したケーブルです。低音のキレを向上させ、より余韻を控えめにくっきりとさせたいときにおすすめです。
有線ピヤホン3、水月雨(MOONDROP) Blessing3 との比較
今回は先にも書いた有線ピヤホン3と手持ちの中で価格の近い水月雨(MOONDROP) Blessing3との比較です。それぞれのレビューはこちらです。
Hi-Unit 有線ピヤホン5 (Hi-Unit 003-pnk) | Hi-Unit 有線ピヤホン3 (Hi-Unit 001-pnk) | 水月雨(MOONDROP) Blessing3 | |
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ドライバー構成 | ダイナミックドライバー(デュアル磁気回路) | ダイナミックドライバー(ベリリウムコーティング振動板) | ハイブリッド型(10mm x 2DD + 4BA) |
インピーダンス | 18Ω | 16Ω | 14.8Ω± 15%(@1kHz) |
音圧感度 | 108db | 102db±3db | 120dB/Vrms(@1kHz) |
再生周波数帯域 | 20-20,000Hz | 20-20,000Hz | 10Hz – 30000Hz |
参考価格(e☆イヤホン 2024/11/02現在) | ¥57,200 税込 | ¥41,800 税込 | ¥53,100 税込 |
大きく異なるのはドライバー構成です。有線ピヤホン3/5 はダイナミックドライバー1基、Blessing3 はダイナミックドライバー x 2 + バランスドアーマチュア x 4 と大きく異なります。
聴き比べた印象ですが、ドライバー構成から想像がつくと思いますが有線ピヤホン3/5とBlessing3ではキャラクター・方向性が異なっています。(この3つの中では)有線ピヤホン3/5は低音寄りでBlessing3は高音寄りですね。有線ピヤホンの中でも今回の5はより低音が強くなっています。有線ピヤホン3は多少フラット目ですので、(すでに言われていますが)有線ピヤホン5はリスニング向き、有線ピヤホン3はモニタリング向きですね。一方、Blessing3はというと中高域が華やかで伸びますね。有線ピヤホン5と比べるとドラム・ベースが優しげで女性ボーカル・ピアノがより伸びています。やはり・さすが水月雨です。
解像度・分離感はというと、有線ピヤホン5が一番ありますね。有線ピヤホン3でも十分ありますが、さらに音粒が引き締まったように感じました。Blessing 3は高域の解像度は高いですが、中低域はそこそこな印象でした。
空間の広さはというとBlessing3がこの中では一番広く感じました。次いで有線ピヤホン5、有線ピヤホン3かなと思います。Blessing3は特に中高域の広がりがありますね。有線ピヤホン5の低域も広さがありますが、全体を総合して一番広いのはBlessing3でした。
解像度が高くリスニング向きの有線ピヤホン5、モニタリング向きの有線ピヤホン3、中高域が伸びやかで広いBlesing3と、それぞれキャラクターが異なります。好み・用途で合うものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
極まったサウンドを鳴らす、そんな印象の有線ピヤホン5です。各所で好評ですがまだ聴いたことがない方はぜひ一度聴いてみて欲しいです。試聴で驚き、家で聴いてまた驚くと思います。
それではまた次の記事で !