こんにちは ! 今回は SIMGOT Supermix 4 のレビューです。本サイトでは SIMGOT は4つ目になります。今回の Supermix 4 は名前の通り、4種のドライバーを採用したイヤホンで、なかなか変わったイヤホンです。果たしてmixはうまくいっているのか、ぜひ最後までご覧ください。
本サイトでレビューしている SIMGOT 製品は以下です。
おすすめポイント
SIMGOT SuperMix 4
- 高域寄りのキリッとしたクールな空間
- 高い解像度・分離感
- 伸びる・広がる高域
- リケーブル可能 (0.78mm 2pin)
製品情報
4-in-1 マトリックス音響アーキテクチャ
マトリックス・ハイブリッド式マルチドライバー製品のために設計された低音ドライバーユニット
大きいサイズのカスタマイズ BA ドライバー、コクのある美しいボーカルを実現
華やかで自然な高域ディテールを実現するマイクロ平面駆動ドライバー
カスタマイズ多層ピエゾ(PZT)ドライバー
ハイブリッド・チューニングの芸術、マルチ独立音経路と 4Way・RC 回路の組み合わせ
独立したフィルターチューブによる精密なチューニング
アートと科学の融合、高度なシミュレーションがチューニングの課題を克服
チューニングの魔術師、夢の作品
樹脂と金属の深い融合
リッツ銀メッキ銅線ケーブルによるHi-Fi伝送
ゲームや映画鑑賞などオールラウンドに大活躍
快適で安定した装着感
eイヤホン https://www.e-earphone.jp/products/detail/1642590/ より
- ドライバー構成
1DD+1BA+1PD+1 PZT(ハイブリッド 4Way)- インピーダンス
7.2Ω±15%(@1kHz)- 音圧感度
120dB/Vrms(@1kHz)- 再生周波数帯域
8Hz ~ 40kHz
一番のポイントはそのドライバー構成です。1DD+1BA+1PD+1 PZT というそれぞれ別々のドライバー4種の組み合わせです。なかなかない、変態構成です。それぞれは主に以下を担当するものです。
- 1DD : 低音
- 1BA : 中音
- 1PD : 中音
- 1PZT : 高音・超高音
ギャラリー
付属品はこちらです。
- 本体
- イヤーピース 3サイズ
- ケーブル
- ケース
- 他紙類
昨今の有線イヤホンでは標準的なセットです。ケースは十分な大きさでイヤホンとケーブル一式を入れても余裕があり、負担なくイヤホンを保管できます。
付属のイヤーピースはこれまでの SIMGOT EA1000 (レビューはこちら)、EA500 LM(レビューはこちら) に付属のものと同じですね。軸が硬め・傘は高めでしっとりとした質感です。毎度安っぽさがなく使いやすいです。いつものSIMGOTのものですね。
付属ケーブルは 0.78mm 2pin – 3.5mm で素材は銀メッキ無酸素銅です。全体はシルバーで程よい太さと柔らかさでこちらも使いやすいです。こちらはこれまでのSIMGOTとは別のケーブルです。
こちらが本体です。本体はブラックに一部ゴールドのクールなデザインです。シンプルながらもかっこいいですね。フェイスプレートは金属でひんやりとしています。
フェイスプレート以外は樹脂製でツルツルとした質感です。本体とノズルは一体型の樹脂製です。ベント穴やL/Rの表記がゴールドなのもまたクールです。
本体のサイズは有線イヤホンの中では大きすぎず小さすぎずといったところです。
ケーブル接続はほぼフラットな0.78mm 2pinです。幅広いケーブルでリケーブルができます。
レビュー
装着感
程よいサイズの本体がしっかりと耳にフィットしてくれます。装着感は良好ですね。小さめではないので耳が小さい方はできれば一度試した方がいいですね。イヤホン本体が耳を充填するようにハマるので遮音性も高いです。音漏れも特に問題ありません。イヤーピースはワンサイズ小さめでちょうど良かったです。
音質
高域寄りでスッキリとした空間、伸びやかで抜けの良い中高音、重すぎずも存在感のある低音、クールでキリッとした音粒・高い解像度と分離感が印象的です。
基本的なバランスは高域がメインに感じられます。中高域のスーッとした伸び・広がりが特に強く感じられます。中高域の残響を特に綺麗に表現してくれますね。一方低音は中高域より控えめながらもしっかりとアタック感があります。
音粒の輪郭はキリッとしていて鋭さを感じます。全体的に引き締まったようで硬めでクールな空間ですね。かといって高音が刺さるほどでもないです。刺さりではないですがやや中高音・女性ボーカルにはざらつき・荒さがあるような場面もありました。女性ボーカルの再現度で言うと、他のイヤホンだとより艶っぽく鳴らしてくれるところが Supermix 4 はやや荒さがあります。よりクールに鳴らすといえばそうなのですが、女性ボーカルをより綺麗に聴きたいと言う方には他のイヤホン(e.x. TANCHJIM ORIGIN (レビューはこちら)、水月雨 Starfield 2 (レビューはこちら))の方が良いと思います。
解像度・分離感はさすがSIMGOT、高いです。余韻はスパッと控えめで1音1音細やかに聴くことが出来ます。テンポが速くてももたつかずにスラスラっと鳴らしてくれるようです。
空間は広めに感じました。上へ・左右への広がりがこの価格にしては大きめで、なかなか広大な空間で聴くことが出来ます。明るいポップスを聴くとより楽しく・広く聴けて楽しいです。
4つのドライバーを文字通りmixした Supermix 4 ですが、チグハグ感だとかは感じず、しっかりとまとまっていますね。SIMGOTらしいキリッとした高い解像度は健在で、そこにさらに高域の伸びが加わったようでした。
イヤーピース・リケーブル例
今回は SIMGOT Supermix 4 のクリアさを活かすイヤーピース・リケーブル例です。
イヤーピースは LEPIC nuon 空間音響イヤーピース clear にしました。名前の通り、空間の広がりとクリアさを強化してくれるイヤーピースです。軸が細めで低音もやや強めてくれます。Suermix 4との相性はピッタリですね。
リケーブルは NICEHCK LitzPS Pro にしました。本サイトでも度々紹介していますが、4N8芯純銀で高域を綺麗に強化してくれます。Supermix 4 の高域をより綺麗にしてくれますね。他のイヤホンでも高音や女性ボーカルをメインに聴きたい時におすすめのケーブルです。
Meze Audio ALBA との比較
今回は直近レビューした中で価格の近い、Meze Audio ALBA との比較です。Meze Audio ALBA のレビューはこちらです。
SIMGOT SuperMix 4 | Meze Audio ALBA | |
---|---|---|
ドライバー構成 | 1DD+1BA+1PD+1 PZT (ハイブリッド 4Way) | 10.8mm ダイナミックドライバー |
インピーダンス | 7.2Ω±15%(@1kHz) | 32Ω |
音圧感度 | 120dB/Vrms(@1kHz) | 109dB (1kHz) |
再生周波数帯域 | 8Hz ~ 40kHz | 15-25,000Hz |
参考価格(eイヤホン 2024/10/03 現在) | ¥29,700 税込 | ¥29,700 税込 |
ほぼ価格は同じですが、ドライバー数がやはり大きな違いですね。SIMGOT SuperMix 4 は4つのドライバーを搭載しています。他にもSIMGOT Supermix 4 はインピーダンスが小さいといった違いもあります。
聴き比べるとどちらも余韻は控えめでさっぱり・スッキリとした空間です。ですが、よりスパッと切れ味が良いのは SIMGOT Supermix 4、滑らかで優しいのは Meze Audio ALBA です。解像度・分離かんはどちらも十分高いですが、SIMGOT Supermix 4 の方がより高いです。キレがよく、サラッとスパッと聴けます。
バランス面では、これもまたどちらも高域寄りのバランスですが、SIMGOT Supermix 4 の方が低音もしっかりとアタック感がありドンシャリ気味で、Meze Audio ALBA は低音が優しめに感じました。その点でもノリ良く聴けるのはSIMGOT Supermix 4の方ですね。ただし、先に書いたように、女性ボーカルのざらつきがやや気になるのはありました。
空間の広さ的には、(SIMGOT Supermix 4 も十分ありますが)Meze Audio ALBA の方が全体的に広く感じました。音の輪郭が滑らかな分、より広がりを感じやすいです。
どちらも明るく晴れやかなサウンドですが、音の切れ味か・滑らかかで違いがありますね。個人的には、より楽しく細やかに聴くなら SIMGOT Supermix 4、長時間流し聴くならMeze Audio ALBAが良いと思いました。
まとめ
4種のドライバーを文字通り mix させた SIMGOT Supermix 4 ですが、しっかりとまとまった音を出してくれますね。その構造から興味惹かれて買っても十分価格以上に良いものと思います。特に解像度はさすがのSIMGOTで非常に高いです。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !