こんにちは ! 今回は BQEYZ Audio Japan 様 より提供いただいた、BQEYZ Cloud のレビューです。本サイトでは BQEYZ は初になります。BQEYZ といえば Weather シリーズでご存じの方も多いと思いますが今回の Cloud はそれとは別のものになります。こちらの Cloud もすでに発売済みで好評です。果たしてその実態はどんなものか、ぜひ最後までご覧ください。
おすすめポイント
BQEYZ Cloud
- 高い解像度・高い分離感・スッキリとした爽快なサウンド
- ボーカル特化のチューニング
- 伸びやかな中高域
- リケーブル可能 (0.78mm 2pin)
- 購入時に 3.5mm/4.4mm から選択可能
製品情報
✔ ダイナミック+パッシブユニット
✔ 独自開発エアーアシスト循環システム
✔ 10mm LCPダイナミックドライバーと6.8mmパッシブ補助振動板搭載
✔ デュアルキャビティドライバーによる繊細なサウンド
✔ 補助振動板による、ゆるやかで豊かな中高域
✔ 音の分離感が高く、繊細で滑らかなボーカル音
✔ バリ感のない滑らかでクリアな高域
適度な量感でゆったりした弾力のある低域
✔ スタイリッシュな筐体は5軸CNCアルミニウム合金切削技術を使用
✔ 着脱式 単結晶銅+単結晶銅銀メッキ 同軸混合ケーブル
✔ プラグは 3.5mm / 4.4mm から選択BQEYZ https://bqeyz.com/cloud/ より
型式 ダイナミック+パッシブユニット ドライバー口径 10mmダイナミック
6.8mmパッシブ振動板構造 エアーアシスト循環システム 筐体素材 5軸CNC加工 メタルシェル 再生周波数帯域 7~40,000Hz 感度 110dB インピーダンス 32Ω
ダイナミックドライバー型のイヤホンです。独自の「エアーアシスト循環システム」は補助振動板が高音域の突出を抑えて分離感を高めています。自然なボーカル音に特化したチューニングもアピールされています。
BQEYZといえば Wind/Winter Ultra にあるような骨伝導ドライバーでも有名ですが今回の Cloud には骨伝導ドライバーは使われていません。
カラーはシアン・ブラックの2色、プラグは 3.5mmアンバランス/4.4mmバランス を選択できます。
ギャラリー
BQEYZ Cloud は シアン・ブラック、3.5mm/4.4mm プラグの組み合わせから選択できますが、今回は シアン・4.4mm を提供いただきました。
付属品はこちらです。
- 本体
- イヤーピース (シリコンタイプ 2種 3サイズ + フォームタイプ1組)
- ケーブル(0.78mm 2pin) 4.4mm (3.5mmも選択可能)
- クリーニングツール
- ケース
- 他紙類
大きめのケースとクリーニングツールも付属しており、この価格では標準的なセットです。イヤーピースはシリコンタイプの他にフォームタイプまで付属していますので音質の変化を3種楽しむことができます。嬉しいポイントです。
そのイヤーピースですが、左から以下の3種です。
- シリコンタイプ Reference
背が低め。穴は大きめ。 - シリコンタイプ Atmosphere
背が高め。穴は小さめ。 - フォームタイプ
背が高め。穴は小さめ。
フォームタイプを同梱しているのはそこまで多くない印象ですが、フォームタイプも試してほしい、聴いてほしいという意図を感じます。質感はどれも安っぽさはなく、しっとりとした使いやすいイヤーピースです。
付属のケーブルは 0.78mm 2pin で、プラグは 3.5mmアンバランス・4.4mmバランスのどちらかを購入時に選択できます。初めからバランス接続で購入できるのも良いですね。
質感はイヤホンの付属ケーブルでよくあるタイプです(直近だと SIVGA Que(レビューはこちら)でも同じようなケーブルでした)。程よい太さと柔らかさで問題ないですね。素材は単結晶銅x 40 + 単結晶銅銀×38 でしっかりとした低域とクリーンな高域が期待されます。
こちらが本体です。今回はシアンですが、鮮やかで暖かみもあるいい色ですね。この色はイヤホンではそう多くないです。そういった意味でもシアンの方がおすすめです。本体はアルミニウム削り出しで、金属のざらっとした質感ですがそう重くもないです。(測ったところ、片側 6g でした。(イヤーピース・ケーブルなし))
フェイスプレート以外も同じ素材です。本体はイヤホンの中ではやや小ぶりな方ですので、耳が小さい方でも使えると思います。
ケーブル接続は出っ張りと浅い窪みのある 0.78mm 2pin です。
レビュー
装着感
本体はシンプルな形状ではありますが、サイズの合うイヤーピースであれば装着感はなかなか良好です。ストレスなく耳にはまってくれます。ただし最後はイヤーピース頼りな部分もあり、イヤーピースのサイズが小さすぎるとスカスカになってしまうので大きめのイヤーピースが良いですね。遮音性・音漏れは問題ありません。しかしより耳にフィットする形状のイヤホン(e.x. qdc SUPERIOR(レビューはこちら)、AZLA HORIZON Ⅱ(レビューはこちら))よりかはどうしても若干間が空くような部分があります。(大きな問題ではないです。)
音質
近いボーカル・締まった低音と伸びる高音・高い解像度・キリッとした音粒・スッキリとした空間が印象的です。
一聴して最初に感じるポイントはボーカルの近さとリアルさですね。他の帯域が控えめでもないのですがボーカルがさらに一歩前ではっきりと細部まで感じられるバランスになっています。ボーカルが近いといえば水月雨 梅 – MAY (レビューはこちら)がありましたがそれと同じくらいに思いました。他の帯域はボーカルよりかは遠目ですが十分に出ています。その中でも低域は引き締まってタイトに、高域は伸びやかで自由な印象です。結果として、中高域が強めで明るく晴れやかな空間でボーカルがダイレクトに伝ってくるサウンドになっています。声を聴くのにいいイヤホンですね。特に女性ボーカルが得意ですね。
音粒がキリッとして解像度・分離感が高いのも特徴的です。余韻を引っ張らずにスパッと1音1音が混ざらずに鳴っているようです。先にも書いたように特に中高域が強くスッキリとしており、曇りなく爽快な音の流れを感じることが出来ます。バランスの偏りはあるものの、1音1音をしっかりとモニタリング的に聴きたい時にも活躍できますね。
空間の広さは標準的かなと思います。縦にはやや伸びますが横はそこそこな印象です。
付属のイヤーピース3種ありますが、Referenceが上記に書いた印象を一番強めたように感じました。よりタイトにスッキリと聴けます。Atmospehreはやや余韻があり空気感が感じられます。フォームタイプは低域を感じやすくなるものの全体のキレは薄くなったようでした。個人的にはReferenceが一番 BQEYZ Cloudの良さを表現できると思いましたが、好みで選ぶといいでしょう。
近いボーカル・中高域よりの明るい空間・スパッとスッキリとしたサウンドで爽快に楽しめます。ロックだとどうしてもベースが足らずに味が薄くなってしまうかなと思いました。それ以外なら楽しめると思います。
イヤーピース・リケーブル例
BQEYZ Cloud のスッキリとしたサウンドを活かすようなイヤーピース・リケーブル例です。
イヤーピースは LEPIC nuon 空間音響イヤーピース clear がぴったりでした。複数シリコンを積み上げた構造・よりストレスのない形状・高域にフォーカスしたチューニングの新しいイヤーピースです。この特性が BQEYZ Cloud にぴったりでより良さを引き出してくれています。
リケーブルは SoundsGood Citrus が良かったです。銀メッキ銅線52本 + グラフェン線7本 の構造でこれもまた中高域を華やかにしてくれます。(あとは単純にシアンとの色合いがピッタリというのもあります。)
MEZE Audio ALBA との比較
今回は直近発売されて価格も近い、MEZE Audio ALBA との比較をしました。MEZE Audio ALBAは購入しましたが後にレビュー投稿予定です。
→ レビュー投稿しました。
BQEYZ Cloud | MEZE Audio ALBA | |
---|---|---|
ドライバー構成 | 10mmダイナミック 6.8mmパッシブ振動板 | 10.8mm ダイナミックドライバー |
インピーダンス | 32Ω | 32Ω |
音圧感度 | 110dB | 109dB (1kHz) |
再生周波数帯域 | 7~40,000Hz | 15-25,000Hz |
参考価格 (eイヤホン 2024/09/22 現在) | ¥26,500 税込 | ¥29,700 税込 |
どちらもダイナミックドライバーのイヤホンです。その他は再生周波数が MEZE Audio ALBAの方が広いという違いがあるくらいです。
聴いた印象ですが、どちらも共通してスッキリとした澱みない空間を鳴らすという点です。余韻ほどほどにテンポよく聴けます。しかしながらその音粒にはそれぞれのキャラクターがあり、違いが感じられますね。BQEYZ Cloud はくっきりとした輪郭で鋭さ・キレがあります。一方、MEZE Audio ALBA は滑らかで丸みを帯びており、妙に耳に優しいサウンドになっています。疾走感がありノリよく聴けるのは BQEYZ Cloud かと思います。より聴き疲れしにくいのは MEZE Audio ALBA ですね。
また、ボーカルはやはり BQEYZ Cloud の方が近く・はっきりと感じられます。ボーカルにフォーカスして聴くなら Cloud の方が良いでしょう。MEZE Audio ALBA もボーカルは近く感じますがより近いのは BQEYZ Cloud かなと思いました。ただし(この2つの中では)ボーカルの質感がより丁寧で荒さがないのは MEZE Audio ALBA かなと思います。
どちらもスッキリした空間ながらもよりくっきりしたサウンドとボーカルの近さの BQEYZ Cloud か、より滑らかな MEZE Audio ALBA か、といった違いがありました。
まとめ
すでに話題の BQEYZ は今回は本サイトで初めてでしたがこのスッキリサウンドとボーカルの近さはクセになりますね。特にこのキレのよい振り切った爽快なサウンドは実はなかなかなかったんじゃないかと思います。サッパリ系が好きな方、もしくは未体験の方、おすすめです。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !