こんにちは ! 今回は HiFiGo JP 様 より提供いただいた、TANCHJIM 4U のレビューです。こちらは発売少し前に提供いただき、聴かせていただきました。TANCHJIM 4U は 4つの音質に切り替え可能なイヤホンです。これまた個性ある面白いイヤホンでした。ぜひ最後までご覧ください。
ちなみに本サイトでは 他にも TANCHJIM イヤホンのレビューをしておりますのでそちらも参考にどうぞ。
おすすめポイント
TANCHJIM 4U
- 小さくコンパクトな本体が耳にフィットする
- 滑らかで高域の伸びが良い、キラキラとした音
- 4つのモードで、聴く音楽・気分次第で音質の切替ができる
- リケーブル可能(0.78mm 2pin)
製品情報
HiFIGo https://hifigo.com/products/tanchjim-4u より
ドライバー | Dual-chamber single dynamic driver |
インピーダンス | 32Ω±5% |
音圧感度 | 122db/Vrms |
再生周波数帯域 | 8~48kHz |
ポイントは 4-Level Sound Adjustment とある通り、4つの音質に切替ができるという点です。本サイトでもノズル交換で音質切替ができるイヤホンはありましたが(TAHCHJIM ORIGIN、DUNU HAYABUSA ULTRA、SIMGOT EA1000、水月雨 KATO)、4つに切替できるのは初・最多です。かなり面白い・お得なイヤホンです。
ギャラリー
付属品はこちらです。
- 本体
- ケーブル (0.78mm 2pin 3,5mmジャック)
- ポーチ
- イヤーピース 2種 3サイズ
- 音質切替用ツール
- 他紙類
付属のイヤーピースは 2種でどちらもシリコンタイプです。口径小さめ・背高めなものと、口径大きめ・背低めなものです。2種あるのはありがたいですね。
付属ケーブルはリッツ鋼銀メッキ編組 + 銀メッキプラチナワイヤーシールド層です。TANCHJIM ORIGINの付属ケーブル(高純度6N無酸素銅銀メッキ)とデザインは似ていますが、こちらの方がより透明度が高くなっています。しなやかで取り回しは良いです。
こちらが本体です。本体は金属製でひんやりとして、小さいながらも重さはあります。(片側ケーブル・イヤーピースなしで 9g でした。) TANCHJIM と 4U のロゴが刻まれている部分は鏡面になっており高級感があります。指紋と傷はつきやすいので注意が必要です。
ケーブル接続は少し窪みのある0.78mm 2pinです。0.78mm 2pinであれば幅広くリケーブルが可能です。
音質切替はノズル交換ではなく、ツールを使って画像の矢印の窪みを回すことで行います。ツールといっても特殊な形ではなく単なるマイナスドライバーですので簡単に回せます。どの方向でどの音質になるかは決まっています。
HiFIGo https://hifigo.com/products/tanchjim-4u より
レビュー
装着感
装着感は良好です。本体は小さめでシンプルな形状ながらも嫌な出っ張りがなくスッと耳に入ってくれます。イヤーピースは小さめでもいいですね。遮音性はそこそこですが、音漏れは問題ありません。
音質
TANCHJIM 4U は先述したように4つのモードで音質を切り替えることができます。
HiFiGo https://hifigo.com/products/tanchjim-4u より
どのモードでも共通する印象としては十分に解像度が高く、クリアな音で聴かせてくれます。特に高域が綺麗で伸びが良く、キラキラとした印象です。不快な刺さりやぼやけがなく、音の輪郭は滑らかで聴きやすい音です。解像感・分離感はそこそこで価格相応かなと思いました。
以下は4つのモードそれぞれ聴いた音質の印象です。
ATMOSPHERE
4つの中で最も低域が強く、どっしりとした低音です。全体的に余韻多めで広がりのある音が鳴ります。高域よりも中低域が少し前に来るようで、(この中では)重め、広めな空間です。ただし、低音強めといってもあくまでのこの中での話ですので、低音ゴリゴリとまではいかないです。 低音に包まれたいとき・ローテンポの曲を聴くときにいいですね。
POP
ATOMOSPHERE に次いで低域が強めです。音の弾力・押しが強めでテンション高く聴ける印象です。高域の伸びもよく、弱ドンシャリとも言えるようなバランスです。POPはもちろん、ロック、EDM等、テンポよく楽しく聴くのにいいですね。テンポの速い曲でもモタつくような感じがなく聴けました。
NATURAL
低域の量は POPの次で、POP よりもフラット目な印象です。低・中・高それぞれバランスよく、元の音源から過度な味付けせずに素直に鳴らすような印象です。ある意味万能に使いやすいですね。NATURALといえばナチュラルなのですが、MONITORINGよりもこちらの方がモニタリングに向いていると思います。
MONITORING
この中で最も低域が浅めです。こちらはNATURALよりもさらにフラットでサラッとしています。このモードは他とはかなりガラッと変わります。音粒はまろやかめで優しい空間です。集中して聴くというよりかは、長時間リラックスして流し聴くのにいいですね。(個人的には final A5000 (レビューはこちら) を聴いた時を思い出しました。)
このように、4つのモードそれぞれ音質が異なり、ある意味4つのイヤホンを聴くことができてお得ですね。この中では POP と NATURAL が近いバランスで、ATMOSPHERE と MONITORING が大きく離れてガラッと音質が変わります。
カスタマイズ例
イヤーピースは同じTANCHJIM の TANCHJIM T-APB イヤーピース が好みでした。TANCHJIM 4U の小さい本体が耳に入り込むのですが、T-APB イヤーピース の気圧バランス調整機構によって抜けよく気持ちよく聴くことができます。
ケーブルは NICEHCK LitzPS Pro が好みでした。TANCHJIM 4U の高域を活かしてくれます。NICEHCK LitzPS Pro は 4N8芯純銀ですのでこういった高域の伸びがいいイヤホンにはおすすめです。
Maestraudio MAPro1000との比較
今回は価格の近い Maestraudio MAPro1000 と聞き比べました。
MAPro1000 は購入し聴いており、後日レビュー投稿予定です。
[追記] レビュー投稿しました。
TANCHJIM 4U | Maestraudio MAPro1000 | |
---|---|---|
ドライバー | Dual-chamber single dynamic driver | ハイブリッド型 10mm径グラフェンコートダイナミックドライバー×1 5.8mm径RST(Reactive Sympathetic Tweeter)×1 |
インピーダンス | 32Ω±5% | 22Ω |
音圧感度 | 122db/Vrms | 111dB |
再生周波数帯域 | 8~48kHz | 20Hz~40KHz |
音質切替 | 対応 (スイッチで4つに切替) | 非対応 |
参考価格 (Amazon 2024/06/01現在) | ¥10,773(税込) | ¥13,000 (税込) |
それぞれ聴いた印象は以下の通りです。
どちらも解像度が高く、クリアな音で聴けるイヤホンです。音の粒だちもいいですが、輪郭が滑らかなのは TANCHJIM 4U, キリッとしているのは Maestraudio MAPro1000 ですね。
帯域ごとのバランスとしては Maestraudio MAPro1000 はバランスよく少し低域寄りくらいです。TANCHJIM 4U は4つのモードがありますが、POPがそれに近いですね。高域の伸びやかさは TANCHJIM 4U の方がいいです。高域に詰まりを感じないのがいいですね。
解像感・分離感でみると、TANCHJIM 4U はまとまった音、Maestraudio MAPro1000 は広がりのある音で、特に左右へ広がりがあります。ボーカルとそれ以外も TANCHJIM 4U はまとまっていますが、Maestraudio MAPro1000 はボーカルとそれ以外で分かれて広がっているような聴き心地です。ここはどちらがいいというよりかは好み・気分で分かれるポイントかと思います。
まとめ
1万円ほどで4つの音質を一つのイヤホンで楽しめる TANCHJIM 4U は完成度高くお得なイヤホンと思います。この値段は毎度クオリティの上昇が激しいと思わされました。ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
それではまた次の記事で !